研究領域 | 脳情報動態を規定する多領野連関と並列処理 |
研究課題/領域番号 |
17H06311
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 玉川大学 (2019-2022) 生理学研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
川口 泰雄 玉川大学, 脳科学研究所, 研究員 (40169694)
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研究分担者 |
大塚 岳 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 助教 (10390692)
高田 美絵子 (森島美絵子) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30435531)
孫 在隣 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40780333)
窪田 芳之 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (90192567)
倉本 恵梨子 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (60467470)
植田 禎史 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00511015)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
113,750千円 (直接経費: 87,500千円、間接経費: 26,250千円)
2021年度: 21,320千円 (直接経費: 16,400千円、間接経費: 4,920千円)
2020年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2019年度: 26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
2018年度: 26,650千円 (直接経費: 20,500千円、間接経費: 6,150千円)
2017年度: 20,410千円 (直接経費: 15,700千円、間接経費: 4,710千円)
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キーワード | 前頭皮質 / 皮質間投射 / 局所回路 / 錐体細胞 / GABA細胞 / 運動学習 / FS細胞 / 皮質線条体投射 / ソマトスタチン細胞 / 振動 / ソマトスタチン / 電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
私たちは前頭皮質が、感覚系皮質とは異なり、基底核と視床を介した閉ループ結合を作ることや、トップダウンと呼ばれる投射様式で他の皮質領野に影響を与えることから、固有の局所回路構造を持つと考え、この皮質に特異的な細胞間結合・細胞種機能の探索と、この解析に必要な光学・電子顕微鏡相関解析の技術開発を行なった。その結果、テープ自動回収型連続切片切削―走査型電子顕微鏡システムを確立し、両側・片側皮質投射系に特異的な結合サブネットワーク、両側皮質へ投射する錐体細胞の多様性、錐体細胞サブタイプに依存した振動による運動学習制御、運動学習におけるシナプス再編過程の入力タイプ選択性を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前頭皮質は行動の結果予測や、その修正に関わることが示唆されている。この皮質の細胞・回路異常は行動学習を阻害し、動物は適切な行動を実行できなくなる。しかし、この仕組みを理解するのに必須な前頭皮質に特有のニューロン構成や、シナプス結合・改変のルールは、感覚系皮質と比べると未だに分かっていないことが多い。本研究で開発した、生体二光子/光学/電子顕微鏡相関解析の手法は、前頭皮質の神経回路解析を促進させることが期待される。本研究で解明した、前頭皮質細胞のサブタイプ構成とシナプス結合則や、皮質間入力と視床入力の可塑的動態は、行動学習に関与する前頭皮質の回路実体の理解に貢献することが期待される。
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