研究領域 | 細胞社会ダイバーシティーの統合的解明と制御 |
研究課題/領域番号 |
17H06327
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
藤田 直也 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター, 所長 (20280951)
|
研究分担者 |
高木 聡 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 基礎研究部, 研究員 (20582240)
田崎 創平 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (50713020)
竹本 愛 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 基礎研究部, 研究員 (20706494)
片山 量平 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 基礎研究部, 部長 (60435542)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
308,620千円 (直接経費: 237,400千円、間接経費: 71,220千円)
2021年度: 58,500千円 (直接経費: 45,000千円、間接経費: 13,500千円)
2020年度: 58,500千円 (直接経費: 45,000千円、間接経費: 13,500千円)
2019年度: 58,500千円 (直接経費: 45,000千円、間接経費: 13,500千円)
2018年度: 58,500千円 (直接経費: 45,000千円、間接経費: 13,500千円)
2017年度: 74,620千円 (直接経費: 57,400千円、間接経費: 17,220千円)
|
キーワード | 癌 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 計算機科学 / 数理科学 / 臨床 / 数理モデル / 再生医療 |
研究成果の概要 |
本計画研究では、細胞間相互作用による細胞社会ダイバーシティー形成・維持機構の解析と薬剤開発を目指した。骨肉腫では、血小板と相互作用することで腫瘍増殖と転移が促進されていることを発見し、その克服薬を見出した。治療抵抗性の形質を持つ肺がんのシングルセル解析により、治療薬暴露による腫瘍細胞のダイナミックな変化とともに、抵抗性細胞と類似した発現を示す細胞亜集団の発見と、がん免疫療法への抵抗性を付与する新規機構を発見した。血管新生の系で、血管内皮細胞の運動方程式と周囲微小環境・血管形態のフェーズフィールドを組み合わせた数理モデルから、細胞レベルの現象とマクロな血管網形成を同時に解析できる系を構築した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍組織を1つの臓器と見立て、腫瘍を構成するがん細胞と間質細胞や免疫細胞や血小板との相互作用に着目することで、細胞社会ダイバーシティーの成り立ちを明らかにした。1細胞レベルでの解析を行う手法を確立するとともに、様々な新規治療標的及び新規治療法の発見に貢献した。これら研究成果は、治療薬耐性化の分子機構の発見という学術的意義にとどまらず、新たながん治療薬候補の提示といったがん医療への貢献という意味で社会的意義も極めて高い結果となっている。また、薬剤耐性とその克服に量子化学計算を取り入れることができることも証明することができ、計算機科学と薬学の融合といった新興領域創成への貢献も果たした。
|