研究領域 | 都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究 |
研究課題/領域番号 |
18H05445
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山田 重郎 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30323223)
|
研究分担者 |
柴田 大輔 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40553293)
西山 伸一 中部大学, 人文学部, 教授 (50392551)
池田 潤 筑波大学, 人文社会系, 教授 (60288850)
唐橋 文 中央大学, 文学部, 教授 (80453679)
春田 晴郎 東海大学, 文化社会学部, 教授 (90266354)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
128,050千円 (直接経費: 98,500千円、間接経費: 29,550千円)
2022年度: 27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2021年度: 27,950千円 (直接経費: 21,500千円、間接経費: 6,450千円)
2020年度: 28,470千円 (直接経費: 21,900千円、間接経費: 6,570千円)
2019年度: 28,470千円 (直接経費: 21,900千円、間接経費: 6,570千円)
2018年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
|
キーワード | 古代西アジア / 楔形文字学 / 西アジア考古学 / 都市 / 古代メソポタミア / 古代メソポタミア・シリア |
研究実績の概要 |
2021年度を通じて新型コロナウイルス感染症の世界的流行のため、対面での研究会を開くことはできなかったが、古代メソポタミアとシリアの都市の考古学的・文献学的研究を主題として、3回の研究会をオンラインで実施した。各研究会の名称と発表者は以下の通り: 1.「Building Sam'al: Crafting Cityscapes to Create Communities」(発表者:Timothy Scott Hogue)、2.「新アッシリア帝国における捕囚民の統合と民族的アイデンティティー」(発表者:佐野克司)、3.「可視領域解析から見た都市間ネットワークの形成ー南レヴァントの事例から」(発表者:長谷川修一)。 また、研究代表の山田は領域全体研究会において「古代メソポタミア都市の系譜」のタイトルで、古代メソポタミア研究の概況を整理し、メソポタミア諸地域における都市プランと都市の行政・社会の特徴をまとめる基調講演を行った。 海外渡航を伴う調査研究は、新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、ほとんど実施できない状況が続いたため、昨年に引き続き、既存の資料の収集・整理・分析・研究にエネルギーを傾注した。考古学分野においては、シリア北東部ハッサケ県テル・タバンで検出された新アッシリア時代の土器窯の研究、ならびにイラク・クルド地区シャフリゾール平原のヤシン・テペ遺跡周辺の水資源と都市の関係に関する研究がまとめられた。文献研究では、シュメル初期王朝期のラガシュの行政と祭儀、古バビロニア時代と中アッシリア時代の暦と儀礼、鉄器時代、ヘレニズム時代のメソポタミアとシリア各地の諸都市の行政と社会、都市プランを主題とする諸研究がまとめられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行による渡航制限や対面による研究会・会議の自粛・中止があり、海外調査や海外からの研究者招へいなどが不可能になったことによる停滞があった。 そのため、研究計画の見直しを行い、既存資料の収集、整理、分析、研究にエネルギーを傾注し、オンラインによる研究会の実施も行って、活動の再活性化をはかった。 こうした活動の結果として、紀元前3-2千年紀のメソポタミア諸都市における暦のバリエイションと変遷をテーマとする英文の論文集Calendars and Festivals in Mesopotamia in the Third and Second Millennia BC (Wiesbaden, Harrassowitz, 2021)を出版した。 また、領域の研究成果の一部として本計画研究が準備を進めているCities in West Asia and North Africa through the Ages, II: Shapes and Functions of Cities in Ancient Mesopotamia and Its Surroundings(Brepols Publisher)のコンテンツが最終的に確定し、収録する25件の論文の執筆者と論文標題が決定した。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度に引き続き、令和5年度も考古学分野と文献学分野の協働を図りつつ、異なる時代のメソポタミアとそ都市景観と都市の機能についてのデータと先行研究の渉猟・分析を進める。 [海外での調査・研究]令和5年度の夏季には、新型コロナウイルス感染症の流行が収束に向かう可能性があることを念頭に、渡航に関する情報を随時分析し、海外(イラク・クルド地区等)での調査の計画を策定する。 [研究成果の公表」状況が可能になれば、海外の学会や研究会議に積極的に参加し、これまでの研究成果を発表し、レヴューを受ける。また、上述の論文集Cities in West Asia and North Africa through the Ages, II: Shapes and Functions of Cities in Ancient Mesopotamia and Its Surroundingsの収録予定論文(執筆依頼済み)を担当者は執筆し、本計画各研究メンバーからなる編集者が、原稿を受領・編集する準備を整える。
|