研究領域 | ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明 |
研究課題/領域番号 |
18H05509
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
藤尾 慎一郎 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30190010)
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研究分担者 |
浜田 竜彦 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20840143)
山田 康弘 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40264270)
清家 章 岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (40303995)
木下 尚子 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 名誉教授 (70169910)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
53,040千円 (直接経費: 40,800千円、間接経費: 12,240千円)
2022年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2021年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2020年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2018年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 核ゲノム / ミトコンドリアDNA / 渡来系弥生人 / 在来(縄文)系弥生人 / 西遼河系 / 古代東アジア沿岸集団 / 炭素14年代測定 / 二重構造説 / 同位体比分析 / 西遼河 / 炭素14年代 / 縄文時代 / 出土人骨 / 年代測定 / 蝦島貝塚 / 矢作貝塚 / 弥生時代 / 古墳時代 / 炭素寄与率 / 縄文系弥生人 / 4親等 / 古人骨 / 数値年代 / 親族構造 / 貝交易 / 炭素14年代測定 / DNA / 海洋リザーバー効果 / 貝集積 / 貝塚後期時代 / 考古学 / 貝塚時代後期 |
研究成果の概要 |
これまで渡来系弥生人は、在来(縄文)系弥生人と現代韓国人と同じ核ゲノムをもつ青銅器文化人との混血によって生まれると考えられてきたが、本研究の結果、青銅器文化人の核ゲノムは現代韓国人と同じではなく、むしろ、渡来系弥生人や中国北部の青銅器文化人に近いことが明らかになった。この成果は、現代日本人成立のメカニズムを説明する埴原和郎の二重構造論に再考を促すものである。 またこれまで古人骨を対象としたDNA分析が考古学的な調査によって得られる学際的研究に与える成果としては、親族関係の復元が主流であったが、本研究によって、DNA分析結果と縄文系や弥生系といった土器の系統との間に関連がある可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代日本人の核ゲノムには、縄文人由来の核ゲノムが10~12%程度、含まれているが、それ以外はすべて、弥生時代以降に大陸から入ってきたゲノムである。弥生時代になって、縄文人の子孫である在来(縄文)系弥生人と渡来人との混血によって、渡来系弥生人が誕生すると考えられてきた。 ところが本研究の結果、渡来系弥生人が誕生するには、上記のように混血する場合のほかに、混血しなくてもよい場合があることがわかった。それはもともと朝鮮半島の新石器時代に存在した、渡来系弥生人の核ゲノムに類似する新石器時代人の子孫の場合である。また混血する場合でも、中国北部系の核ゲノムを持つ人と混血する必要があることもあきらかになった。
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