研究領域 | ハイドロジェノミクス:高次水素機能による革新的材料・デバイス・反応プロセスの創成 |
研究課題/領域番号 |
18H05519
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
常行 真司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90197749)
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研究分担者 |
志賀 基之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主幹 (40370407)
濱田 幾太郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80419465)
杉野 修 東京大学, 物性研究所, 教授 (90361659)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
194,610千円 (直接経費: 149,700千円、間接経費: 44,910千円)
2022年度: 40,040千円 (直接経費: 30,800千円、間接経費: 9,240千円)
2021年度: 43,160千円 (直接経費: 33,200千円、間接経費: 9,960千円)
2020年度: 43,680千円 (直接経費: 33,600千円、間接経費: 10,080千円)
2019年度: 42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2018年度: 24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
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キーワード | 水素 / ハイドロジェノミクス / 高次水素機能 / 第一原理計算 / データ同化 |
研究成果の概要 |
観測の難しい水素を含む物質の構造や物性を明らかにするため、限られた実験データを利用して構造シミュレーションを加速するデータ同化構造探索手法や、原子核の量子効果を定量的に評価できる高効率・高機能な経路積分分子動力学法など、各種の第一原理シミュレーション手法を開発した。これらの手法により、領域内の実験グループと連携して、固体中の水素拡散、ヒドリド拡散、水の構造と電離、水素移動による固体の絶縁体金属転移、水素化触媒への分子吸着構造などの機構解明と予測を行なった。これにより、固体・液体中での水素原子の量子効果や荷電状態の変化が、さまざまな物性の変化をもたらすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質中での水素原子核の量子効果が、水の電離度など予想以上に多様な形であらわれることが示されたこと、物質内での水素移動にともなう荷電状態の変化がデバイス応用も期待できるほどの大きな物性変化をもたらすことを理論的に裏づけたことは、水素を含む材料の研究全般にインパクトを与える成果である。また限られた実験データを利用して物質の構造解明を可能にするデータ同化構造探索手法は汎用性が高く、高圧実験やコンビナトリアル実験手法と組み合わせてさまざまな材料研究に利用することができる。この成果は、実験とシミュレーションを相補的に利用する材料研究のためのデジタルツイン構築へとつながるものである。
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