計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では凍結組織切片から採取した単一細胞を強弱2種類の界面活性剤で溶解し、新鮮な細胞と同等の感度と定量性でRNA-seqする手法 DRaqL (direct RNA recovery and quenching for LCM)を開発した。下流のcDNA増幅法は独自手法(SC3-seq)に加え一般的な手法(Smart-seq2)や市販キット(Takara SMART-seq v4)も適合した。この手法はプロテアーゼ処理と組み合わせてホルマリンで強く固定した切片からも効率よく解析できた。これを用いて卵巣内の卵胞形成過程における組織学的情報にリンクしたトランスクリプトームの多様性を同定した。
組織切片から採取した単一の細胞の遺伝子発現を精密におこなうことができる技術を開発した。これにより高精度な組織学的な解析で細胞の形態的・位置的情報を得た後に、正確な遺伝発現情報を得ることができるようになった。広く行われる組織切片全体にわたる空間トランスクリプトーム解析技術と比較して、多数の切片に渡る形態的に同定可能な細胞に対して高感度な解析が可能であるという相補的な特性を持つ。この手法を用いてマウス卵巣中の卵母細胞のサイズと遺伝子発現の間の関係の多様性を見出した。これは卵母細胞の品質管理機構に関する新しいアプローチを提供すると期待される。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 3件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)
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