研究領域 | 超地球生命体を解き明かすポストコッホ機能生態学 |
研究課題/領域番号 |
19H05688
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松井 求 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (10803728)
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研究分担者 |
岩崎 渉 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (50545019)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
90,740千円 (直接経費: 69,800千円、間接経費: 20,940千円)
2023年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2021年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2020年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 23,660千円 (直接経費: 18,200千円、間接経費: 5,460千円)
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キーワード | バイオインフォマティクス / 微生物ダークマター / ポストコッホ生態系 / データベース / 機能インフォマティクス / ネットワーク解析 / 微生物生態 / メタゲノム解析 / ネットワーク / ポストコッホ生態 / 微生物生態学 / 窒素循環 / 微生物形態 / 微生物相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画ではまず、生態学と情報学の新たな複合領域である「機能インフォマティクス」を創成する。本領域が収集する情報は(i) 環境コンテキストと微生物メタゲノム、(ii) 微生物機能情報に紐づけられた個々の種のゲノム情報、(iii) メタボロームと代謝パスウェイ遺伝子の共起関係、のように従来の解析に用いられる情報よりも圧倒的に多様かつ多量である。そこで、高次元・大規模な環境コンテキスト情報から「微生物が発現する機能と環境の相関」を明らかにするための新規情報処理技術を開発する。次に、集積された情報に本技術を適用し、領域が設定するモデル圃場の「ポストコッホ機能生態系モデル」を創成する。
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研究成果の概要 |
輪作圃場から緻密な時系列データや多様な環境コンテキストデータを取得し、最終的に新たなポストコッホ機能生態系モデルを構築することができた。本モデルから生態系が環境撹乱に対して非常にロバストであることが明らかになり、また適切な施肥が土壌生態系の安定性を保つために重要であることも分かった。また、そのロバストネスを支える近縁種間の競争やプラスミドファージとの攻防、形質テンプレートへの強い収斂圧力などといった要因も明らかになった。他にも、炭素固定・窒素代謝と施肥の関係や、Generalist戦略とSpecialist戦略の分化、200以上の新種ゲノムなど多くの重要な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モデル圃場から4年もの長期にわたって取得した、緻密な時系列アンプリコンシーケンスデータ、大規模ショットガンメタゲノムデータ、詳細な土壌性状データは微生物生態学において類を見ない規模かつ多様なメタデータを含むものであり、今後、当該分野におけるモデルデータとして広く活用されることが期待される。また、Graph Splitting法やNeTaGFT法、逆相関ネットワーク解析法といった我々が開発した新規ネットワーク解析手法は、汎用的な情報解析技術としても新規性があるため、生物学に限らず分野外の幅広い分野において転用されていくことが期待される。
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