研究領域 | 人間機械共生社会を目指した対話知能システム学 |
研究課題/領域番号 |
19H05693
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 |
研究代表者 |
杉山 弘晃 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, 主任研究員 (30742283)
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研究分担者 |
石黒 浩 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (10232282)
中村 泰 国立研究開発法人理化学研究所, 情報統合本部, チームリーダー (70403334)
前田 英作 東京電機大学, システムデザイン工学部, 教授 (90396143)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
159,900千円 (直接経費: 123,000千円、間接経費: 36,900千円)
2023年度: 28,080千円 (直接経費: 21,600千円、間接経費: 6,480千円)
2022年度: 37,440千円 (直接経費: 28,800千円、間接経費: 8,640千円)
2021年度: 28,080千円 (直接経費: 21,600千円、間接経費: 6,480千円)
2020年度: 37,440千円 (直接経費: 28,800千円、間接経費: 8,640千円)
2019年度: 28,860千円 (直接経費: 22,200千円、間接経費: 6,660千円)
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キーワード | 雑談対話システム / 大規模対話モデル / 価値判断モデル / 人間関係モデル / 関係構築・認識 / 話者の個性のモデル化 / 長期対話における親密化 / 大規模言語モデル / 話者モデル化 / 関係構築 / 周囲状況に基づく発話生成 / 深層学習ベース大規模対話モデル / 共生する対話システム / ユーザ嗜好推定 / 対話システム / 人ロボット共生 / 個性 / 人の選択過程のモデル化 / 高密度趣味雑談コーパス / 長期テキストチャットコーパス / 3者間テキストチャットコーパス / 趣味を話題とする雑談 / カウンセラーロボット / システム個性 / ドメイン特化雑談対話システム / システムの個人性モデル / 選好推定モデル / 繰り返し対話の分析 / 行動決定モデル |
研究開始時の研究の概要 |
現在,コミュニケーション・パートナーとしての対話システムに対するニーズが急速に高まりつつあり,高齢者に対する認知的ケアの担い手など人の社会的欲求(帰属欲求・承認欲求等)を充足する道具として期待されている.しかしながら,現在の対話システムは社会的欲求を充足することが可能な対話相手として人から信頼されているとはいえない.その最大の理由は,対話システムの応答が反射的・即物的であり、自律的思考の存在を感じられないことにある. 本研究は,「所与の目的に対し自律的に行動を決定する対話システムの実現方法」を明らかにするとともに,「対話システムは人の社会的欲求を充足可能か」という問いに答えることを目的とする.
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研究成果の概要 |
人と長期間にわたり共生し自然に対話し続けるために不可欠な,システム自身の行動を決定するモデルの構築,ユーザの行動決定モデルの推定,周囲の人間関係の理解・制御に取り組んできた.基本的には,土台となる対話の実現,個性を反映した対話制御,人間関係に応じた制御,長期間での関係性の変動解明あたり、実現に必要な技術的なパーツはおよそ準備できたと考える.また他班との連携により,音声的な対話の楽しさの検討や,実タスクへの適用,社会に受け入れられるための法的・倫理的な検討を大きく進めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雑談対話に特化した大規模対話モデルを日本で初めて構築するとともに、学術用途で無償公開した。本モデルは多数の研究で利用されており、日本の対話システム研究の底上げに貢献している。また、ユーザの行動決定モデルの推定について,大規模言語モデルを用いた対話に基づき、ユーザの選好を階層的にモデル化することで,その背後にあるユーザの価値観を推定する手法を開発した。加えて、対話ロボットの主観的意見をロボット自身に帰属できるか否かが、人のロボットとの対話意欲に影響することを示すとともに、そうした主観的意見の帰属が人のロボットに対する認知・人自身の認知の双方と関連することを明らかにした。
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