研究領域 | ⼼脳限界のメカニズム解明とその突破 |
研究課題/領域番号 |
20H05716
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
古屋 晋一 上智大学, 上智大学, 准教授 (20509690)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
2022年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 可塑性 / 天井効果 / 感覚運動統合 / 脳神経可塑性 / 限界突破 / トレーニング / 技能伝承 / 運動学習 / 巧緻性 / 心理不安 / 熟達支援 / エキスパート |
研究開始時の研究の概要 |
本計画班は、エキスパートの脳(卓越脳)の限界を規定する脳と心のメカニズムを明らかにし、それを突破する革新的な介入法を開発する。エキスパートのモデルとして卓越した音楽家を対象とし、「心脳限界の規定要因に基づいた個別化介入は限界突破を実現できるか」を問う。本問いに答えるため、パフォーマンスと因果性のある脳と心の働きを同定する実験・数理研究、同定された要因の伸び代の程度を個々人で評価し、個別化トレーニングによるエキスパートの能力の限界突破の実現可能性を検証する介入研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は,エキスパートの技能の限界を規定する要因の同定と突破技術の創出を目指した実験研究を行った.その結果,巧緻運動技能の向上に能動運動時の体性感覚機能が関連していることや,心理緊張に伴う技能の失調に伴い,聴覚運動統合機能の異常が起こることが明らかとなった.さらに受動的な複雑動作の体性感覚体験は,エキスパートの運動技能の向上に寄与することが明らかとなった.これらの結果は,エキスパートの運動技能の限界と,感覚機能との関連を示唆するものである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長年に渡り訓練を積んだ技能の限界は,産業や医療,文化の発展を阻害するボトルネックの一つである.本研究はその限界規定要因としての感覚機能を同定し,得られた知見に基づいたトレーニングを開発し,実験研究を通して効果を実証した.得られた知見はエキスパートの技能の天井効果を打破するトレーニングやリハビリテーションの開発のための基礎的知見を提供する.
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