研究領域 | 細胞内寄生性病原体の自己・非自己の境界を決めるPLAMPの創成 |
研究課題/領域番号 |
20H05771
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 雅裕 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00444521)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
50,960千円 (直接経費: 39,200千円、間接経費: 11,760千円)
2022年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2021年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2020年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
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キーワード | インターフェロン / トキソプラズマ / PLAMP / 寄生胞 / 宿主免疫系 / 細胞自律的免疫系 / 寄生胞膜 / マラリア原虫 / UIS3 / セルオートノマス免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内寄生原虫であるトキソプラズマ原虫に対するセルオートノマス免疫系にIFN誘導性GTPaseの一つであるIRGB6が重要である。IRGB6は寄生胞膜に蓄積するPI5PをPLAMPとして認識する。しかし本来、健常な細胞(未感染細胞)では極めて低い濃度に保たれているPI5Pが、寄生胞膜上に蓄積するのかについてはよくわかっていない。さらに、PLAMPであるPI5Pが寄生胞膜にあるとIRGB6依存的に膜変化が起きる生化学的あるいは構造生物学的機序は全く分かっていない。そこで、本研究ではトキソプラズマ寄生胞膜上でPLAMPであるPI5Pが生成され、膜が破壊されるメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
病原性原虫トキソプラズマに対する宿主生体防御系の解析の中で、細胞内の自己・非自己を決定する細胞自律的免疫系があり、さらに、そのセルオートノマス免疫系が病原体由来のPAMPではなく、自己に由来するが病原体の生活環の中で生じる分子パターン(Pathogen Life-cycle Associated Molecular Pattern = PLAMP)であることを見出した。このPLAMPはPAMPに対して新規概念となりうるが、これに具体性を与えるための実証的な実験が必要である。この研究によって、トキソプラズマの寄生胞膜上のリン脂質がPLAMPの本体であることを見出し、PLAMPの概念を具体化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はIrgb6やIrgm2がPLAMP依存的なトキソプラズマ感染に対する宿主防御において重要な役割を果たしていることを明らかにしたことから、将来的な治療法の開発に寄与する医学的意義を有するものである。また、PLAMPを基盤とした様々なヒト用や家畜動物用のワクチンが開発されることも医学的な意義がある。さらにトキソプラズマは初感染の妊婦に感染し胎児・新生児が先天性トキソプラズマ症となったり、あるいは、大人でも免疫不全者で致死的な後天性トキソプラズマ症を引き起こすことから、これらの疾患を有する人々にとって新規の治療法・制御法につながる本研究は福音となる。
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