研究領域 | クラスタ/ハブダイナミズムの決定剛軟因子探索における総括研究 |
研究課題/領域番号 |
20H05775
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
村山 正宜 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (30578901)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
62,790千円 (直接経費: 48,300千円、間接経費: 14,490千円)
2022年度: 19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2021年度: 20,670千円 (直接経費: 15,900千円、間接経費: 4,770千円)
2020年度: 22,490千円 (直接経費: 17,300千円、間接経費: 5,190千円)
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キーワード | 記憶の固定化 / 大脳新皮質 / ハブ細胞 / 広視野2光子顕微鏡 / ネットワーク / 広視野2光子顕微鏡 / ネットワーク解析 / クラスタ細胞 / 一細胞RNAシーケンス |
研究開始時の研究の概要 |
本領域研究では、広視野2光子顕微鏡を用いることで観察範囲の限界を突破し、1)個々の神経活動情報をもとに領域間での相互作用の要となるハブ細胞を同定する。さらに、2)神経活動情報と遺伝子発現情報を統合させる新規の技術基盤を確立し、同定したハブ細胞の剛軟因子、すなわち神経細胞形態(剛)と遺伝子発現変動(軟)を多角的に探索することで、脳機能発現に重要なハブ性決定要因を解明する。その上で、3)遺伝子発現データ単独からハブ細胞を逆推定するモデルを構築し、精神疾患においてハブ性の乱れが病態に寄与するのか検証する。
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研究成果の概要 |
触知覚の固定化に関わる睡眠中の神経活動を記録するため、研究室ですでに確立した触知覚記憶課題を用い、広視野2光子顕微鏡を用いて神経活動をイメージングした。広視野2光子顕微鏡を用いた実験フローと関連手法についての詳細をまとめ、プロトコル論文として発表した(Oomoto et al., STAR protocols, 2021)。ハブ細胞が記憶の固定化に関連するかを調べるため、触知覚記憶課題前後におけるハブ細胞集団の構成が時々刻々と変容するかどうか調べた。その結果、マウスが知覚記憶を形成すると、ハブ細胞集団の構成が不安定化することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに我々は、脳内において100以上の他のニューロンと協調的に活動する非常にレアなハブ細胞を報告していたが、これら細胞が脳機能と関連するかは不明のままであった。今回の研究では、マウスが知覚記憶を形成すると、ハブ細胞集団の構成が不安定化することを見出した。我々は、この結果は、ハブ細胞を含む従来のネットワークに脳が新しい情報を書き込んでいる過程を捉えていると推察する。
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