研究領域 | ダークマターの正体は何か?- 広大なディスカバリースペースの網羅的研究 |
研究課題/領域番号 |
20H05857
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
山崎 典子 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (20254146)
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研究分担者 |
田村 隆幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (00370099)
林 佑 立教大学, 理学部, 助教 (00846842)
平山 文紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (10357866)
佐藤 昭 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30357149)
シミオネスク オーロラ 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員科学研究員 (30791694)
佐藤 浩介 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50453840)
満田 和久 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 量子場計測システム国際拠点, 特任教授 (80183961)
神代 暁 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括研究主幹 (60356962)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
205,660千円 (直接経費: 158,200千円、間接経費: 47,460千円)
2024年度: 20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2023年度: 61,360千円 (直接経費: 47,200千円、間接経費: 14,160千円)
2022年度: 20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2021年度: 29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
2020年度: 74,490千円 (直接経費: 57,300千円、間接経費: 17,190千円)
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キーワード | 暗黒物質 / 太陽アクシオン / 極低温検出器 / X線分光検出器 / X線天文学 / X線天文学 / X線分光検出器 / アクシオン / 超伝導回路 / 宇宙観測 / X線分光 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙に大量に存在し、重力によって銀河等の大構造を形づくる暗黒物質の正体については、多くの候補が考えられるが未だ決着がついていない。本変革領域では、様々な手法を駆使してその探求を行なうが、本計画領域では、特にX線領域での分光能力の向上をいかした2つの方法を試みる。一つは、2022年度打ちあげ予定のXRISM衛星搭載のマイクロカロリメータにより、宇宙観測によって暗黒物質起源の放射を探す。もう一つは、暗黒物質候補であるアクシオンが存在する場合、太陽から放射されるアクシオンを新たな手法による地上検出実験である。
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研究実績の概要 |
X線検出においては,従来の半導体検出器をマイクロカロリメータと呼ばれる極低温検出器に置き換えることで,エネルギー分解能を20倍以上 引き上げることが できる。これにより輝線感度は劇的に向上し,ダークマター探査にも新たな手法の可能性が生まれる。本計画研究では,極低温検出器を用いたダークマター候補粒子の直接検出実験として、太陽アクシオンによる14keVの輝線的アクシオンの検出を目指し、この目的に特化した超伝導遷移端型カロリメータアレイの作成を行っている。設計においては、磁場の影響などに注意し、横置きにして間に熱ストラップをいれるなどの工夫を行った。センサ部分については本研究で超伝導薄膜成膜装置を導入し、新たに製作を行った。鉄57同位体を吸収体については、電析のレシピを開発し、成膜・加工を行い、低温での熱伝導率を評価して吸収体とすることができた。これによりアクシオン検出用のマイクロカロリメータを設計、製造を行った。XRISM衛星の打ち上げが2023年9月に行われ、軌道上での動作確認のためのコミッショニングが進められ、観測がスタートした。そのデータを用いて新たな暗黒物質探索を行うベく、較正試験データの解析に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
XRISMの打ち上げの遅れはあったが、無事に観測を開始し、遅れをとりもどしつつある。直接観測実験についても、素子の製作に成功し、性能浄化に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
暗黒物質直接探索実験に関しては、製作した素子を用いての性能評価、放射線同位体を用いての較正試験、探索パイロット試験に着手する。 より感度を向上させるため、性能評価試験に基づいてアレイの大型化にむけ、素子の改良を行う。読み出しについては、数10ピクセル単位の信号多重化に成功しているので、これらの組み合わせ試験にむけた準備を進める。 XRISMについては、初期観測のデータの解析を進め、新たな観測提案の準備を始める。
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