研究領域 | マテリアルシンバイオシスための生命物理化学 |
研究課題/領域番号 |
20H05877
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
荏原 充宏 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 高分子・バイオ材料研究センター, 副センター長 (10452393)
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研究分担者 |
宇都 甲一郎 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 高分子・バイオ材料研究センター, 主任研究員 (30597034)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
152,360千円 (直接経費: 117,200千円、間接経費: 35,160千円)
2024年度: 27,690千円 (直接経費: 21,300千円、間接経費: 6,390千円)
2023年度: 27,690千円 (直接経費: 21,300千円、間接経費: 6,390千円)
2022年度: 27,690千円 (直接経費: 21,300千円、間接経費: 6,390千円)
2021年度: 27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2020年度: 42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
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キーワード | 弱い相互作用 / 免疫寛容 / 抗炎症 / 生体模倣 / スマートポリマー / 物質共生 / アポトーシス / MPS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、本領域の命題である「マテリアル・シンバイオシスの理解と実現」のため、これまで研究代表者が独自に開発を進めてきたPSを模倣した合成ポリマー(methacryloyloxyethyl phosphorylserineポリマー; MPSポリマー)を基盤とした新たなシンバイオティック・マテリアルの創製を目指す。MPSポリマーと免疫細胞との弱い相互作用という観点から、MPSポリマーの重合比、組成、分子量、粒径などが抗炎症効果に与える影響を詳細に調べることで、これまでになかった「物質共生のための生命物理化学」という学問を切り拓く。同時に物質共生のためのキーマテリアルを創製し、領域目標の達成に寄与する。
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研究実績の概要 |
近年の免疫治療学分野では、抗体のような標的分子と強く相互作用する分子ではなく、弱い相互作用に基づいて共生状態を調整している分子が大いに注目を集めている。本研究では、細胞がアポトーシスを起こす際に細胞膜の外側に露呈されるフォスファチジルセリン(PS)に着目し、抗炎症シグナルの誘導メカニズムを解明することを目的としている。その実現のために本研究では、独自に開発を進めてきたPSを模倣した合成ポリマー(methacryloyloxyethyl phosphorylserineポリマー; MPSポリマー)を基盤とした新たなシンバイオティック・マテリアルの創製を目指す。当該年度は、MPSポリマーと免疫細胞との相互作用を検討した結果、MPSポリマーの重合比、組成、分子量、粒径などのパラメーターによって免疫細胞と相互作用を変化させると免疫細胞の抗炎症効果に大きく影響を与えることが明らかとなった。これらの結果は、これまでになかった「物質共生のための生命物理化学」という学問を切り拓くために重要な知見となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
近接場発光法を利用することで、MPSを認識するレセプターの網羅的解析を行うことが本年度の目標としたが、標識化したMPS粒子の作製とそれを用いたレセプターの探索を行うことができ、Tim4ファミリーがその候補として確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、昨年度系を立ち上げた近接場発光法を用いたMPSレセプターの網羅的解析をさらに掘り進め、MPS構造とレセプターへの親和性について定量的な解析を行う。特にMPSを導入する材料側の特性がMPS認識に与える影響について調べる。他の計画班が有する解析装置(高速ライブセルAFM、X線結晶構造解析、NMR解析、X線散乱、高速原子間力顕微鏡およびクライオ電子顕微鏡解析)を利用することで、相互作用の強さを明らかにしていく。同時に、本研究計画を通しての最終目標がMPSポリマーの抗炎症治療への応用であるため、効率的な投与方法や最適な血中滞留時間などをさらに制御する必要がある。そのために、抗体やヒアルロン酸との融合により新たな治療薬としての開発を進める。
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