研究領域 | 不均一環境変動に対する植物のレジリエンスを支える多層的情報統御の分子機構 |
研究課題/領域番号 |
20H05913
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
佐瀬 英俊 沖縄科学技術大学院大学, 植物エピジェネティクスユニット, 教授 (70510006)
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研究分担者 |
稲垣 宗一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00597883)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
64,220千円 (直接経費: 49,400千円、間接経費: 14,820千円)
2024年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2023年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2022年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2021年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | エピゲノム制御 / 環境応答 / 病原体応答 / 植物ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
植物の環境適応のための多層的な遺伝子発現制御において、エピゲノム制御が重要な役割を果たすと考えられるが、その分子メカニズムや意義は未だほとんど理解されていない。本研究では、不均一環境変動がもたらすヒストン修飾、DNAメチル化、ヌクレオソーム構造変化、高次クロマチン相互作用などの多層的エピゲノム変化や、それに伴って生じる転写開始点変化・スプライシング変化等が、環境応答遺伝子の発現制御と植物の環境適応に果たす役割を明らかにする。
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研究実績の概要 |
佐瀬は、シロイヌナズナにおいて遺伝子転写産物が環境ストレスによってどのように多様化するのかについて解析を行った。また、エピゲノムが変化した変異体などの解析により、植物のエピゲノム制御によってトランスクリプトーム多様化がどのように引き起こされているかかが明らかになりつつある。現在まで にシロイヌナズナにおいてさまざまなエピゲノム変異体のトランスクリプトーム解析を行い、その成果を論文発表した。 稲垣は、ヒストンH3K4モノメチル化酵素群の制御機構の解析を進め、それらは転写共役的に働く酵素と転写非依存的に他のエピゲノム情報やゲノム情報を目印に働く酵素に大別されることを明らかにし、論文として公表した。さらに、H3K4ジメチル化を除去する脱メチル化酵素も転写共役的に働くことを示し、論文として公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
シロイヌナズナにおいて、エピゲノム修飾の変化により多くのmRNAの転写開始点やスプライシングパターンが変化することを明らかにし、その成果を論文発表した。
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今後の研究の推進方策 |
エピゲノム変化がどのように転写開始点変化やスプライシングなどのRNAの転写後プロセッシングに影響するのかさらなる解析を進める。加えて、トランスクリプ トームが環境ストレス条件下でどのような転写制御を受けるのか、表現型への影響を含めた解析を行う。また、転写共役的なH3K4メチル化制御の意義を探るために、メチル化・脱メチル化酵素変異体を用いて、環境応答性遺伝子発現の解析を行う。
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