研究領域 | DNAの物性から理解するゲノムモダリティ |
研究課題/領域番号 |
20H05940
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白髭 克彦 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (90273854)
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研究分担者 |
泉 幸佑 東京大学, 定量生命科学研究所, 客員准教授 (40383707)
朴 聖俊 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (40759411)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
140,140千円 (直接経費: 107,800千円、間接経費: 32,340千円)
2024年度: 28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2023年度: 28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2022年度: 28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2021年度: 27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2020年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
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キーワード | 希少疾患 / コヒーシン / コヒーシンローダー / Hi-C / 転写伸長 / 転写制御ネットワーク / Cbx1 / NKAP / Brd4 / Aff4 / Hexim / Brd |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム上の局在部位の違いによってコヒーシンはそれぞれ別の機能を果たしていると考えられているが、その実態はまだ明らかではなく、どのようにゲノム上でコヒーシンの機能が使い分けられているのか、それを規定する因子は何なのかも含め大きな謎である。また、コヒーシンのいずれの機能の破綻が疾患の病態に寄与しているのかも依然として不明である。本研究ではCdLS関連疾患の患者由来のiPSおよび、疾患モデル細胞を用いた実験系とin vitro 転写再構成系を併用し、コヒーシン関連因子の発生・分化における役割をゲノム学と遺伝学、生化学を動員して明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
白髭班は、発生・分化異常を示す遺伝性疾患として知られているコヒーシン病の関連因子による転写制御機構について、DNA物性・モダリティ制御因子の特性と関連づけて明らかにすることを目標としている。これまでに、コヒーシン病の患者に由来する細胞株における次世代シークエンシング解析を中心とした実験を実施し、コヒーシンが転写のモダリティ制御ネットワークを適切にチューニングしており、その破綻が転写異常に繋がることが明らかとなった(論文投稿準備中)。また、朴らがコヒーシン及ひその関連因子による転写制御ネットワークについて大規模なデータ解析を行い、数理モデリング手法の開発等についての成果を論文報告した(NAR Genomics and Bioinformatics 2024; Nature Genetics 2024)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベースの整備も順調に進んでおり、最終的な目標は達成されるみ込みが立った。論文発表も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
Aff4のupregulationとNIPBLのdown regulationがコヒーシン病の特徴であることが判明してきた。この点をより分子的な実態として明らかにしたいと考えており、そのために今後はAff4-NIPBLを含む複合体の転写の活性化に伴う変遷を生化学的に再構成系を用いて明らかにしたいと考えている。一方で、コヒーシンの欠損が引き起こす転写異常の実態としてRNAの構造異常が明らかになってきている。コヒーシン病患者についてもRNAの構造について解析を進め病態を明確にしていきたい。
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