研究領域 | デジタル‐人間融合による精神の超高精細ケア:多種・大量・精密データ戦略の構築 |
研究課題/領域番号 |
21H05065
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
西村 拓一 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80357722)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 知識構造化 / オントロジー / 精神ケア / 超高精細精神ケア / デジタル人間融合によるケア / 認知行動療法 / 臨床データ / 心理療法 / 精神症状 / データ駆動型人工知能 / エキスパート型人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
心理療法の記録の分析を通してそのプロセスをオントロジーにより記述する。並行して、概念実証に必要なデモデータの検討を進める。さらに、心理療法の中核概念を整理するオントロジーを構築し、その一般化について検討を行う。これらのオントロジーには多種・多量・精密データを統合できる処理を施し、A02~A04班のデータを“可変成長データベース”へと体系的に統合する基盤とする。
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研究実績の概要 |
人間同士のコミュニケーションの多種・大量・精密データを用いて精神状態識別やアウトカム予測を可能とし,それを活用してデジタル-人間双方の手段を融合させた高精細のケアを実現しようとする領域を『精神の超高精細ケア』と定義する.本領域では,高品質の心理療法臨床試験データを用いて,この領域の発展基盤の構築を目指す.我々が担当するA01「オントロジー班」ではエキスパート型の人工知能技術を用いて,心理療法のプロセスと精神症状について計算機が判読可能で,かつ多種・大量・精密データの統一管理に使用できるオントロジーを構築する.具体的には,心理療法の記録の分析を通してそのプロセスをオントロジーにより記述,心理療法の中核概念を整理するオントロジーを構築し,その一般化について検討を行う.これらのオントロジーには多種・多量・精密データを統合できる処理を施し,自然言語と音声の大量・精密データに対して,データ駆動型の人工知能技術によって特徴量を抽出し,精神症状の識別やアウトカム予測を行うA02班とA03班および,多様な介入行為と精神症状とのネットワーク構造を明らかにするA04班のデータを“可変成長データベース”へと体系的に統合する基盤とする. 本研究では、心理療法の記録の分析を通してそのプロセスをオントロジーにより記述する。概念実証に必要なデモデータの検討を進める。心理療法の中核概念を整理するオントロジーを構築し、その一般化について検討を行う。これらのオントロジーには多種・多量・精密データを統合できる処理を施し、A02~A04班のデータを“可変成長データベース”へと体系的に統合する基盤とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心理療法時に収集するテキスト(文書資料やメモなど)のデータを把握し,心理療法プロセスおよび精神症状も作業手順を取り入れた目的指向知識構造化により記述した.ベースとなるこの作業は,第1章から第14章まで,終了している.出来上がった構造化知識をベースに,臨床実践家と共にワークショップを行い,改良および暗黙知の追加作業を行った.1回目の改良は完了,さらに内容を精査するため,現在,2回目の改良を行っている.これにより,心理療法全体の暗黙知も含む構造化知識を構築することが可能となる.また,昨年度に引き続き,本年度は先行研究の精査を行い、連携できるオントロジーを検討している.それらに繋がるオントロジーを作成するため,構造化知識内のすべての用語を整理しオントロジーを構築する作業を行っている.このオントロジーを質の高いものにするため,構造化知識をどんどん改良していく必要があるが,この作業は実践者と共にその作業は滞りなく進められている.
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今後の研究の推進方策 |
A01「オントロジー班」ではエキスパート型の人工知能技術を用いて,心理療法のプロセスと精神症状について計算機が判読可能で,かつ多種・大量・精密データの統一管理に使用できるオントロジーを構築するというのが目標である.オントロジーを元にデータへのアノテーション語彙を推薦,オントロジーを元に知識改良と他分野と連携した知識構築へというのが次の段階である.まずは,現在作成中のオントロジーを実践家と共に,質の高いものへと改良する.出来上がったオントロジーをもとに,データへのアノテーションを推奨し,A02班とA03班および, A04班のデータと体系的に統合する基盤とすることを目指す.
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