研究領域 | デジタル身体性経済学の創成 |
研究課題/領域番号 |
21H05070
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
犬飼 佳吾 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (80706945)
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研究分担者 |
中山 義久 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 主席研究員 (30585906)
塩澤 康平 高崎経済大学, 経済学部, 講師 (30848924)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
47,320千円 (直接経費: 36,400千円、間接経費: 10,920千円)
2023年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2022年度: 17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
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キーワード | 行動経済学 / 実験経済学 / デジタル身体性経済 / 身体性 / 実験社会科学 / 社会的選好 / 顕示選好理論 / シミュレーション / デジタル身体性経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、社会成員がたとえ社会的効率状態を望んでいたとしても、個人合理性や利己性ゆえに、社会的最適解に到達することができず局所解に収束してしまう社会状況が、個々人の身体感覚の共有によって乗り越えられるのかを、大規模行動実験と生体反応計測を伴う生態学的ライフロギング研究によって検証し、身体の情報が時空間を超えて流通する次世代情報通信環境における人間行動原理の解明に寄与しうる社会効用モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では、社会の構成員がたとえ社会的効率状態を望んでいたとしても、個人合理性や利己性ゆえに、社会的最適解に到達することができず局所解に収束してしまう社会状況が個々人の身体感覚の共有によって乗り越えられるのかを、社会科学と情報科学を融合したアプローチによって検証する。新たな情報プラットフォームによって生み出される、個と個の身体感覚の共有は、人々の価値や判断に変容をもたらすだけでなく、個人間の相互作用を通じて社会規範や社会経済環境に変革をもたらす可能性を秘めている。本プロジェクトでは、身体間接続環境における人々の行動変容とそれが生み出す社会変容を「集合的身体知」として再定義し、共感・信頼といった心理要因や、個人合理性と社会的最適解とのトレードオフ問題を主軸とする身体接続環境下の社会科学的諸問題を、この新たなアプローチのもとで検証することを通じて、次世代情報通信環境に向けた社会行動モデルを構築することを目指す。この目的に向かって、本年度には大規模行動実験の一部を実施した。具体的には、多様な人々を対象に利他的行動を測定するための利他性測定実験を行うとともに、測定された行動のパラメータを計測するための技法を理論的に考察した。加えて、身体性の共有が利他的行動にもたらす影響を検討するための実験を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験参加者募集システムサーバの不具合が生じたため一部の実験計画に遅れが生じた。そのためシステムサーバの更新作業を進め、研究計画の実施に向けて調整を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
デジタル身体性経済学の基礎を形成する利他性のモデルの確立のため、基礎的実験の実施とその行動のモデル化作業を進める。加えて、どのような情報の流通が人々の利他行動や向社会的行動を促進させるのか検討するための実験を実施するとともに、一連の研究成果を論文としてまとめ、学術雑誌へ投稿する。
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