研究領域 | デジタル身体性経済学の創成 |
研究課題/領域番号 |
21H05072
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 |
研究代表者 |
渡邊 淳司 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 人間情報研究部, 上席特別研究員 (40500898)
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研究分担者 |
南澤 孝太 慶應義塾大学, メディアデザイン研究科(日吉), 教授 (10585623)
伊藤 亜紗 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (20701618)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
33,670千円 (直接経費: 25,900千円、間接経費: 7,770千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2021年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
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キーワード | デジタル身体性 / 触覚伝送 / 触覚 / ネットワーク / 振動 / 圧力 / 行動経済学 / 身体性 / デジタル / 共感 / 倫理 |
研究開始時の研究の概要 |
本計画研究は、「デジタル身体性経済学」を創成するための、情報ネットワーク基盤に関する学術を構築する。具体的には、デジタル身体性情報(触覚の振動情報や心拍等の生体情報)が人と人の間で伝送・共有されたときに、それが人の情動・行動へどのような影響を及ぼすのか検討するとともに、その効果を奏するためのネットワーク技術の設計を行う。
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研究実績の概要 |
本計画研究の目的は「デジタル身体性経済学」を創成するための、情報ネットワーク基盤に関する学術を構築することである。具体的には、人間が何かに触れる際の振動や力、心拍や呼吸といった生体情報に代表される身体性情報をデジタル化し、生来の認知行動システムを阻害しない形で計測、伝送するとともに、共感や信頼、利他行動を生み出すような提示手法を検討する。 1年目の2021年度は、振動や圧力を1対1の状況において双方向で伝達したり、振動を多対多の状況で共有することで、向社会行動がどのように誘発されるのかを検証するために、その計測・伝送・提示技術に関する検討を行った。2年目の2022年度(本年度)では、実際に、遠隔で圧力を伝送し合う状況における心理的・生理的変化を計測する実験を行った。また、お互いに触覚を感じながら経済ゲームを行う事で、向社会的な行動が変化するかを検証した。触覚と経済ゲームの組み合わせはこれまでほとんど行われておらず、その新規性は高い。また、触覚による影響は、その触質感の違いや、コミュニケーションの在り方や経済ゲームの種類によって、異なる可能性もあり、来年度はその整理を行っていきたい。これらの成果は、国内学会・国際学会にて発表された。また、デジタル技術を介してどのように、社会的な行動が引き起こされるのか、映像と触覚フィードバック技術を組み合わせた影響や、分散型データベース技術におけるNFT(Non-fungible Token)の保有による影響を、身体論からも考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の方向性や進捗については当初の予定通りであり、順調に進捗している。また、領域内のメンバー間で密にコミュニケーションをとることで、協力しながら 研究を進められている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の方向性はこれまで通り、「デジタル身体性経済学」を創成するための、情報ネットワーク基盤に関する学術を構築することである。一年目・二年目と進めてきた、 身体性情報をデジタル化し、伝送・提示に関する整理を行うとともに、向社会行動を生み出す触覚提示手法の検討を継続する。
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