研究領域 | 糖鎖ケミカルノックインが拓く膜動態制御 |
研究課題/領域番号 |
21H05076
|
研究種目 |
学術変革領域研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
|
研究機関 | 北海道大学 (2022-2023) 京都大学 (2021) |
研究代表者 |
浅野 圭佑 北海道大学, 触媒科学研究所, 准教授 (90711771)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2022年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
|
キーワード | シクロオクテン / 光駆動触媒 / ハロゲン化剤 / 時空間選択的標識 / ハロゲン化反応 / 糖鎖-タンパク質相互作用 / 光駆動リレー触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
膜タンパク質上の糖鎖と相互作用する生体分子を検出する技術を開発し、生体機能制御の基盤になる膜タンパク質の動態を理解する。分子サイズが大きい生化学ツールによる特異的標識反応では、膜タンパク質本来の機能が損なわれ、検出精度が低い。また、従来の化学的標識法は生体侵襲性が高い。本研究では、サイズが小さい生体適合触媒による光駆動リレー反応と極小タンパク質タグを複合し、生体侵襲性も低減した標識技術を開発する。
|
研究成果の概要 |
生体適合性が高いオレフィンを活性部位に持つシクロオクテン触媒によるチロシンのハロゲン化反応を開発した。また、反応機構研究に基づき高活性な二官能性シクロオクテン触媒や、これに光分解性保護基を付けることで可視光照射により系内で活性化できるようにした光駆動触媒を開発した。さらに、生理的条件にてバックグラウンド反応を起こさず、二官能性シクロオクテン触媒の存在下では速やかに活性化できる生体適合型臭素化剤も開発した。この反応剤の励起状態の反応性も研究し、光触媒として色素分子を利用することで可視光により活性化され、チロシン修飾に利用できることを見いだした。これらの反応ツールは生体分子標識法の開発につながる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、細胞系で生体分子の挙動を解析する技術を開発するために必要な化学反応を実現する触媒や反応剤を開発した。分子レベルで生命現象を理解するための解析技術は病気などの原因を明らかにし、創薬を加速する。また、このような反応制御法は生体分子の機能を操作する技術、すなわち治療技術の創出にも波及することが期待できる。
|