研究領域 | 表面水素工学:スピルオーバー水素の活用と量子トンネル効果の検証 |
研究課題/領域番号 |
21H05101
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
日沼 洋陽 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80648238)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 表面水素工学 / 計算科学 / 水素拡散 / グラフェン / 仕事関数 / 量子トンネル効果 / スピルオーバー水素 / 第一原理計算 |
研究開始時の研究の概要 |
「Hは固体表面・界面でどう動くか?」の問いに応えるため、予備的な一歩として、1) H吸着サイトの自動判定手法の構築を行う。室温付近での量子トンネル効果はH移動度を大きく向上させるため、2) 量子トンネル効果が絡むHスピルオーバーメカニズムの提案を検討する。さらに、表面・界面のHのみが有する特徴を生かした新材料開発を行うため、3) 異種界面Hスピルオーバーの制御因子を探索する。これらにより、Hスピルオーバー系の挙動解明を行い、新機能創出への道筋をつける。併せて、実験による領域の他の計画研究に対し、理論的視点からサポートする。
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研究成果の概要 |
「うまく水素を動かす」ことは水素社会にとって重要な問題である。物質表面上を水素が動く例として、グラフェン上の水素を検討した。グラフェンを金担体上に吸着し、グラフェンの電子の一部を金担体に移動させることで、グラフェン上の水素が動きやすくなることが判明した。原子レベルのモデルが第一原理計算などで必要となるが、表面拡散を含む表面特性モデル作成に関する手法を新たに開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質表面で「うまく水素を動かす」ための方法論として、物質間の電子準位の違いをうまく活用し、水素を正に帯電させることを、グラフェン状の水素拡散で発見した。学理が見つかったことで、他の系での活用が期待できる。表面特性モデル作成に関する手法は系を問わない汎用的なものであり、様々な分野で活躍できるため、学術的意義が高い。
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