研究領域 | マルチスケールな生理作用の因数分解基盤構築 |
研究課題/領域番号 |
21H05114
|
研究種目 |
学術変革領域研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
櫻井 勝康 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (70507920)
|
研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
|
キーワード | cFos / 神経活動依存的標識法 / オピオイド / 生理作用 / Fos / 神経回路 / 中枢神経薬 |
研究開始時の研究の概要 |
オピオイドリガンドによって生じる様々な生理作用に関わる神経システムを、 「生理作用-神経回路」の一対一対応で理解するために、顕著にその作用プロファイルの異なる複数のオピオイドリガンドの作用比較による中枢神経応答の単純化、薬物刺激依存的に活性化した神経を選択的に標識する技術を用いたin vivoイメージング、神経活動操作によるリガンド作用部位の迅速な同定を行う。本研究の個体フェーズのデータとA01寿野班(分子フェーズ)、A02井上班(細胞フェーズ)、A04斉藤 班(制御フェーズ)と連関し、複雑な生理作用を分子~細胞~個体各スケールにおける「素過程」の重ね合わせの形にて記述・可視化目指す。
|
研究成果の概要 |
神経科学の最大の目的の一つは、行動や生理反応を生み出す神経基盤、即ち神経回路がどのように情報処理を行っているのかを明らかにすることである。そのためには、複雑な脳システムを作り出しているヘテロな細胞集団の中から行動や生理反応に関わる特定の細胞群を同定し、その細胞群における情報処理システムをを明らかにする必要がある。本研究課題では、入力(刺激や薬物)に対して活性化する神経細胞を特異的に標識し、その機能や神経回路さらには遺伝子発現を解析するための研究ツールを最適化した。さらには、研究ツールを発展させ、二種類の異なる入力に対して、共通して活性化する神経細胞を標識するシステムも確立した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、神経回路がどのように情報処理を行い、行動や生理反応を生み出すかを解明する技術的進歩にある。特に、本研究で確立したシステム―二種類の異なる入力に対して、共通して活性化する神経細胞を標識するシステム―は特定の神経細胞を高精度で標識し、複雑な脳の情報処理機構を詳細に解析することを可能にする。社会的意義としては、この技術が中枢神経薬の副作用を減少させ、より特異的で効果的な治療薬の開発に貢献する可能性がある。特に、神経疾患や精神疾患の治療法の改善に役立ち、患者の生活の質向上に寄与することが期待される。
|