研究領域 | ポストリソソーム生物学:分解の場から始まる高次生命現象の理解 |
研究課題/領域番号 |
21H05145
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 修平 大阪大学, 高等共創研究院, 准教授 (00510611)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
35,490千円 (直接経費: 27,300千円、間接経費: 8,190千円)
2023年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2021年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | リソソーム / TFEB / 寿命 / 線虫 / オートファジー / ポストリソソーム / HLH-30 / 生殖 / 生殖寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の体は、精子や卵になる生殖細胞系列とそれ以外の体細胞とで構成されるが、生殖細胞系列の寿命(生殖寿命)と体細胞の寿命(個体寿命)がどのように制御され、互いに連携しているのかよく分かっていない。本研究ではリソソーム生合成のマスター転写因子として知られるTFEBによるリソソーム機能亢進とこれに伴う「ポストリソソームシグナル」の変化がこれらの制御、連携に必須の役割を果たしていると考え、このメカニズムを明らかにする。また生殖寿命の制御に関してTFEBに依存しないメカニズムの存在も示唆されており、この詳細を明らかにする。領域内共同研究を通して種を超えた個体・生殖寿命制御・連携メカニズム解明を目指す。
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研究実績の概要 |
リソソームの機能亢進が動物の寿命延伸につながることが報告され、リソソームを起点としたシグナル(ポストリソソームシグナル)の寿命制御における関与が示唆されているが、その実体・作用機序は不明である。本研究では寿命制御に関わる新たなポストリソソームシグナルを同定し、その作用機序を解明する。本年度は、RNAseqやプロテオミクス解析を実施し、オートファジー・リソソーム生合成のマスター転写因子TFEB/HLH-30の働きに依存して変動し、寿命、老化の制御に関わる新たな因子の探索を行った。その結果、複数の有力な候補因子を得ることができたため、これらの作用機序解明を進めている。また、TFEB/HLH-30とは独立して働くリソソーム機能制御因子を新たに同定しており、本因子の機能解析も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
領域内共同研究によるオミックス解析と遺伝学的スクリーニングにより寿命・老化制御に関わる有力なポストリソソームシグナルの候補を複数得ることができた。細胞学的解析からこれら因子の局在、作用点を明らかにしつつある。
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今後の研究の推進方策 |
領域内共同研究によるオミックス解析は来年度も継続する。得られた候補が実際にリソソーム由来のシグナルであるかを調べるとともに、どのように老化や寿命制御に関わるのか明らかにする。組織特異的な役割も見え始めており、引き続き全容解明に向けて解析を進める。
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