研究領域 | メガダルトン生命機能深化ダイナミクス |
研究課題/領域番号 |
21H05157
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 東京理科大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021-2022) |
研究代表者 |
森 貴治 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 准教授 (90402445)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
33,150千円 (直接経費: 25,500千円、間接経費: 7,650千円)
2023年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2022年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2021年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | 分子動力学 / タンパク質複合体 / ベイズ推定 / タンパク質 / 分子シミュレーション / 構造モデリング / クライオ電顕 / 分子動力学計算 / 立体構造予測 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内で起こる生命現象を理解するためには、各現象の過程で形成されるタンパク質複合体の構造ダイナミクスを調べることが重要である。特に巨大タンパク質複合体を対象とする場合、系に複雑な相互作用が存在するため、測定された実験データの解釈がより困難となる。本研究では、ベイズ推定を介して実験データを分子動力学計算に取り込むデータ駆動型シミュレーション法を開発し、それを実行するための構造モデリングプラットフォームを構築する。開発した方法論およびソフトウェアを駆使することで、細胞内タンパク質輸送や遺伝情報転写における新しい生物学的知見を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
生命現象を解明するためには、タンパク質複合体の構造とダイナミクスを調べる必要がある。しかしながら、一般的に実験データにはノイズやエラーが多く含まれ、特に巨大なタンパク質複合体の場合、実験データからの正確な立体構造モデリングが難しくなる。本研究課題では、ベイズ推定を用いて実験データを分子動力学 (MD) 計算に組み込む MELD 法を MD 計算プログラム GENESIS に導入し、構造モデリングプラットフォームを構築した。これにより、複数の実験データを拘束条件として用いても、ノイズやエラーを自動的に除外しながらタンパク質複合体の立体構造を効率的に予測することが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の立体構造を予測することは、生物物理学における挑戦的課題の一つである。特に近年では、クライオ電顕やAFM、NMR、クロスリンク質量分析データなど、複数の実験手法から得られる情報を統合して巨大タンパク質複合体の構造を予測する、"Integrative structural biology" が注目されている。本研究課題において、こうした問題に対する新たなソフトウェア基盤の構築を行った。本成果が、実験科学者にとって利用しやすいソフトウェア環境を提供するだけでなく、それを通して医学や薬学において重要なタンパク質の立体構造予測にも貢献できると期待している。
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