研究領域 | 脳神経マルチセルラバイオコンピューティング |
研究課題/領域番号 |
21H05164
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 英明 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (10552036)
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研究分担者 |
谷井 孝至 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20339708)
平野 愛弓 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80339241)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 多細胞バイオ計算 / 培養神経回路 / リザバーコンピューティング / 数理モデル / スパイキングニューラルネットワーク / マイクロ流体デバイス / カルシウムイメージング / 多点電極アレイ / 蛍光カルシウムイメージング / マイクロ加工 / バイオインターフェース / レザバー計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本計画班では,マイクロ加工基板表面に形成した「人工神経細胞回路」(※接続様式が厳密に規定された培養神経回路)とその摂動解析系を基盤として,実神経細胞が構成する多細胞ネットワークの大自由度システムとしての動的特性と自己組織性をボトムアップに解析するための新しい実験系を創成する.そして,マウス大脳皮質視覚野(A03松井班)と運動野(A04正水班)の実細胞モデル系となる階層的フィードフォワード神経回路とリカレント型神経回路を再構成し,A01香取班との連携のもとで,時空間発火パターンの構造基盤を記述する数理モデルを構築する.
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研究実績の概要 |
本計画班では,微細加工基板表面に形成した人工神経細胞回路とその摂動解析系を基盤として,実神経細胞が構成するマルチセルラネットワークの大自由度システムとしての動的特性と自己組織性をボトムアップに解析した.課題の最終年度であるR5年度には,以下の2つのテーマに関する研究を実施し,それぞれ原著論文として国際誌に発表した. (1)リザバーコンピューティングによる人工神経細胞回路の刺激応答特性の解析 A01班代表の香取と共同で,リザバーコンピューティングと呼ばれる機械学習の新しい枠組みを用いて,ラットの大脳皮質神経細胞で構成した人工神経細胞回路の刺激応答特性を解析した.本実験では,培養された神経細胞ネットワークの刺激応答を光遺伝学と蛍光カルシウムイメージングを用いて記録し,リザバーコンピューティングを使用して刺激応答をデコーディングした.実験の結果,人工神経細胞回路は数百ミリ秒程度の短期記憶を持ち,これを利用して時系列データの分類が可能であることが示された. (2) モジュール構造型人工神経細胞回路の摂動応答特性の解析 哺乳類の大脳皮質では,複数の神経細胞が同期して活動する状態と細胞がそれぞれ個別に発火する状態の均衡が保たれている.本研究では,人工神経細胞回路を用いて,このような均衡が実現されるメカニズムを調べた.そして,哺乳類の大脳皮質で見られる「モジュール性」という特徴を強く持った培養神経回路ほど外部入力に対する感受性が強くなり,培養神経回路特有の過剰な同期が崩されやすくなることを明らかにした.さらに,一連の実験結果を説明するシミュレーションモデルを構築し,入力を常時受けることによってシナプス伝達で放出される神経伝達物質が減少することが鍵になっていることを突き止めた.本研究は,領域の海外アドバイザーであるJordi Soriano准教授(バルセロナ大学)らとの国際共同研究として推進した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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