研究領域 | ゆらぎの場としての水循環システムの動態的解明による水共生学の創生 |
研究課題/領域番号 |
21H05179
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤岡 悠一郎 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10756159)
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研究分担者 |
古川 不可知 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (00822644)
長谷 千代子 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (20450207)
内田 諭 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (20589254)
藤田 智子 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (20782783)
伊藤 幸司 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (30364128)
山口 祐香 神戸大学, 国際協力研究科, 特別研究員(PD) (30914791)
木附 晃実 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40837655)
大田 省一 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (60343117)
三隅 一百 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80190627)
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80402824)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (80626317)
木村 匡臣 近畿大学, 農学部, 准教授 (80725664)
大石 侑香 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (80790849)
阿部 哲 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (90732660)
嶋田 奈穂子 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 研究員 (90776501)
矢澤 大志 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (10844003)
石川 孝織 九州大学, 比較社会文化研究院, 共同研究者 (00872805)
中野 等 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10301350)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
86,580千円 (直接経費: 66,600千円、間接経費: 19,980千円)
2024年度: 21,710千円 (直接経費: 16,700千円、間接経費: 5,010千円)
2023年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2022年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 水共生社会 / 水循環システム / ゆらぎ / 動態 / 社会文化因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本領域では、水をめぐる環境を地球圏―生物圏―人間圏の相互作用によって成立する水循環システムとして捉え、3つの圏域のバランスの歴史的な変遷や現状の動態を解明し、地域の実態に即した水環境の社会的課題解決への道筋を探り、将来像を提案することを主要な目的とする新たな学問分野“水共生学”の創生を目指す。本研究では、過去から現在にかけての水循環システムのゆらぎを、信仰・表象、制度・生活様式、認識と行動の観点から動態的に明らかにし、水共生社会を創生していく上で守るべき/変わるべき社会文化因子を抽出する。そして、将来像の実現や水環境の社会的課題解決の道筋の策定に資する社会変容および行動変容のあり方を提示する。
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研究実績の概要 |
今年度は共同研究がスタートした1年目にあたるため、計画班の分担者や協力者のそれぞれの分野の考え方や研究計画を相互に把握するため、計画研究班の研究会を2月14日、2月22日に開催した。そのなかで、各メンバーが研究内容などを発表し、相互理解を進めた。特に、当初、計画研究B01と連携して取り組む計画であった歴史の観点からの研究について、本計画研究班で進めるための議論を行い、体制を整えた。また、2022年3月6日に開催した領域全体のキックオフシンポジウムにおいて、本計画研究班のテーマや内容などを発表した。さらに、合同巡検などの企画にメンバーが参加した。 領域全体として計画研究班が相互に連携する形で進める共同フィールドでの研究について領域全体で複数回議論を行い、そのなかで本計画研究班が担当できる内容を検討した。本計画研究では、信仰と表象(ST3-1)、制度と生活様式(ST3-2)、認識と行動(ST3-3)の3つのサブテーマから、水循環システムのゆらぎや過去からの動態が社会・文化・行動に及ぼす影響および作用のメカニズムに関する研究に取り組むことを目的としており、それぞれのサブテーマの内容を軸として、各共同フィールドの特徴に応じたアプローチ方法を検討した。 また、佐賀県の武雄市や北海道釧路市、沖縄県などにおいて予備的な調査を実施した。武雄市では、市の防災・減災課の担当者との協力体制の構築や歴史資料館との連携構築などを進めた。また、釧路市では、カウンターパート機関である釧路市立博物館において、分担者として参画している研究者や市の関係者等と意見交換を行った。沖縄県では、本島の博物館での資料収集や現地視察を行い、今後の共同研究の計画策定を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染症の拡大状況に留意しつつ、オンライン会議システムやSlackなどのアプリを活用し、計画研究班内および計画研究班間で活発に議論を実施した。また、共同フィールドにおける現地調査を複数の計画研究班のメンバーが参加する形で合同で実施し、現地の自治体や研究機関と積極的に意見交換を行った。他方、海外フィールドなどでの予備調査などは実施することができず、一部、当初の計画通りには行かなかった点があった。これらの状況を勘案し、概ね順調に進んでいると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本計画研究班の目的を達成するため、信仰と表象(ST3-1)、制度と生活様式(ST3-2)、認識と行動(ST3-3)の3つのサブテーマから、水循環システムのゆらぎや過去からの動態が社会・文化・行動に及ぼす影響および作用のメカニズムに関する研究に引き続き取り組んでいく。 次年度は、各分担者の研究テーマを基に調査・研究を推進し、必要に応じて現地調査や文献調査を実施する。特に、共同フィールドでの研究を、他計画研究班と連携しながら、聞き取りやアンケート調査などの現地調査を実施する。とりわけ、人間圏の社会や文化の観点を主要なテーマとする本計画研究では、共同フィールドを含む世界各地における水に関わる文化や社会的な制度の事例を収集し、他計画研究班とデータの統融合を試みる。 また、計画研究のメンバーでの研究会および計画研究班をまたぐ形での研究会を複数回実施する。また、領域全体で計画されているシンポジウムなどの開催に協力する。当初、計画研究B01と連携して取り組む計画であった歴史の観点からの研究について、本計画研究班で進めるための準備を進める。なお、現地調査を実施するに際しては、新型コロナ感染症の状況に留意して進め、現地調査が難しい時期には文献調査を軸とするデータ収集に切り替えるなど、柔軟に対応する。
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