研究領域 | サイバー・フィジカル空間を融合した階層的生物ナビゲーション |
研究課題/領域番号 |
21H05299
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
前川 卓也 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (50447025)
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研究分担者 |
竹内 孝 京都大学, 情報学研究科, 講師 (30726568)
木村 幸太郎 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (20370116)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
121,680千円 (直接経費: 93,600千円、間接経費: 28,080千円)
2024年度: 22,750千円 (直接経費: 17,500千円、間接経費: 5,250千円)
2023年度: 22,490千円 (直接経費: 17,300千円、間接経費: 5,190千円)
2022年度: 22,100千円 (直接経費: 17,000千円、間接経費: 5,100千円)
2021年度: 31,330千円 (直接経費: 24,100千円、間接経費: 7,230千円)
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キーワード | 階層的生物ナビ学 / バイオロギング / 行動認識 / 階層生物ナビ / ユビキタスコンピューティング / 動物行動学 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの動物行動分析の研究では、生態や神経研究でのPhysical空間におけるデータ計測の取り組みと、情報研究でのCyber空間におけるデータ分析の取り組みが分離しており、対象行動の全貌を明らかにするまで計測と分析のサイクルを何度も繰り返す必要があった。このような課題を克服するため、本研究課題では (1)能動的人工知能を用いた計測・介入手法の研究と (2)介入手段を備えたχログボットハードウェアの開発を行う。
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研究実績の概要 |
野生環境にて動物に自律的に介入を行うためのロガー装置のハードウェアおよびソフトウェア開発を引き続き行った。2023年度に青森県蕪島に生息するウミネコおよび新潟県粟島に生息するオオミズナギドリを用いて実験を行ったが、GPSモジュールに雑音が生じる問題が発生したため、2024年度に再実験を行う。 野生動物に取り付けておくだけで、その希少な行動を低消費電力に自動発見し、映像撮影するバイオロギングデバイスを世界で初めて実現した。これまでの研究では教師あり学習を用いていたため、あらかじめ対象の種の対象の行動に関する大量の学習データを必要とした。しかし、野生動物からラベル有りの学習データを大量に収集することは困難である。そこで、事前のラベル有りデータの収集なしに、バイオロギングデバイス上の人工知能が能動的に有用と思われる希少な動物行動を自動撮影する手法を提案した。本成果はPNAS Nexusに採録された。 産業分野における作業行動認識研究を促進させるため、53時間におよぶ大規模作業行動データセットであるOpenPackデータセットを収集した。データセット論文をユビキタスコンピューティング分野の最難関会議であるPerCom2024に投稿し、採録された。 ・海鳥の深層学習を用いた行動認識に関する論文が、生物学的手法のトップ論文誌であるMethods in Ecology and Evolutionに採択された。また、採択された論文が論文誌のカバーレターに選ばれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
・野生動物介入ロガーの新ハードウェア開発を行い、そのソフトウェアを開発中である。前回のハードウェアは、高機能CPUのノイズがGPSに入り込む問題があったため、その問題を解消した。5月に青森県蕪島で実験を行う予定である。 ・線虫の姿勢推定をカメラ画像を用いて行う手法を開発した。昨年度までベースとしていたモデルでは精度が十分に上がらないことが判明したため、ベースモデルを全て見直すことで、高い推定精度を達成した。しかし、新しいベースモデルを用いることで計算時間が増大し、リアルタイムでのトラッキングが不可能となった。モデルの量子化などを用いて計算時間の短縮を目指している。 ・マウスや線虫の姿勢情報の系列から行動を表す潜在ベクトルを得る手法をオートエンコーダーを用いて実装しているが、オートエンコーダーの再構成誤差が想定より大きいことが分かった。その誤差を低減するため、オートエンコーダーの構成を見直している。 ・事前のラベル有りデータの収集なしに、バイオロギングデバイス上の人工知能が能動的に希少な動物行動を自動撮影する手法を開発し、その成果がPNAS Nexusに採録された。 ・海鳥の加速度データを用いて、深層学習を用いた動物行動認識手法の検討を行った。この成果は生物学的手法のトップ論文誌であるMethods in Ecology and Evolutionに採択された。また、採択された論文が論文誌のカバーレターに選ばれた。
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今後の研究の推進方策 |
・改良した介入ロガー装置を用いた海鳥のフィールド実験を遂行する。 ・能動的に希少な動物行動を自動撮影する手法を新潟県粟島に生息するオオミズナギドリおよび日光周辺に生息するツキノワグマに対して適用する。 ・線虫のリアルタイムでのトラッキングを実現すべく、モデルの量子化などを用いて計算時間の短縮をおこなう。 ・マウスや線虫の姿勢情報の系列から行動を表す潜在ベクトルを得る手法の再構成誤差を低減するため、ネットワーク構成の見直しを行う。
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