研究領域 | デジタルバイオスフェア:地球環境を守るための統合生物圏科学 |
研究課題/領域番号 |
21H05316
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
熊谷 朝臣 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50304770)
|
研究分担者 |
村岡 裕由 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 教授 (20397318)
福田 健二 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30208954)
久米 朋宣 九州大学, 農学研究院, 教授 (30816393)
清水 貴範 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40353726)
中路 達郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (40391130)
斎藤 琢 岐阜大学, 高等研究院, 准教授 (50420352)
植山 雅仁 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 准教授 (60508373)
小林 真 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (60719798)
日浦 勉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70250496)
飯田 真一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70375434)
市榮 智明 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (80403872)
宮沢 良行 九州大学, キャンパス計画室, 学術推進専門員 (80467943)
中村 誠宏 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (80545624)
|
研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
248,820千円 (直接経費: 191,400千円、間接経費: 57,420千円)
2024年度: 34,060千円 (直接経費: 26,200千円、間接経費: 7,860千円)
2023年度: 34,320千円 (直接経費: 26,400千円、間接経費: 7,920千円)
2022年度: 35,880千円 (直接経費: 27,600千円、間接経費: 8,280千円)
2021年度: 109,980千円 (直接経費: 84,600千円、間接経費: 25,380千円)
|
キーワード | 乱流フラックス / 光合成・蒸散 / 気孔・群落コンダクタンス / 植物生理生態 / 大規模野外操作実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本計画研究では、東ユーラシア低~高緯度域を縦断する様々なサイトの生態系機能及びその環境応答メカニズムの相違点・類似点を理解することを目的としている。 この目的の達成のために、時空間分解能の高いフラックスタワー観測により生態系スケールの光合成・蒸散を検知する。高緯度から低緯度を縦断する多地点でのフラックス観測と詳細なプロセス解析は、長期・広域の生物圏・生態系機能変動の解明と予測の根幹であるとともに、人工衛星やモデルによる生態系機能の推定アルゴリズムの開発と精度向上に寄与する。さらに、特に気候変動条件下等の未知の環境と生態系機能の因果関係の精緻な情報を得るために大規模野外操作実験を積極的に行う。
|
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、フラックスタワー既設のフラックス観測地の観測再開、観測システム不調の回復、これまでの観測継続が順調に進んでおり、データ蓄積が進んでいる。また、これも昨年度引き続き、また、東ユーラシア域における69サイトのフラックスデータベースの構築作業も順調に進行中であり、データ品質高度化の作業の中で、順次1次解析が行われている。 数理モデルの構築、数理解析技術の高度化を継続し、1次解析結果を出し始めた。特に、マレーシア熱帯雨林の10年の蓄積を誇るフラックスデータの解析結果により、当該年帯雨林のエルニーニョ南方振動(ENSO)に対する環境応答の詳細が明らかになりつつあり、世界的にインパクトの強い論文成果が見込まれている。 特に、北海道大学苫小牧研究林においては、キャンペーン観測を見込んだ長期観測システムの整備と大規模野外実験のための設備整備が加速されており、順次、基礎データの取得が行われている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染蔓延の影響で修正を余儀なくされた計画は、完全に、かつ、当初計画よりもむしろ良好に修正・改善されたと考えている。コア研究サイトを国内に集中したことにより、精緻な観測・解析を行うことができ、結果として、当初想定していたよりも高度な研究成果が得られそうであるからである。 一方で、当初予定していた海外における研究も少しずつ再開されており、明らかに良い成果が得られる兆しがみられる。また、これまでの蓄積・既往データのアーカイブ化が順調に進展している。よって、当該年度の進捗状況は「順調に進展している」と判断できた。
|
今後の研究の推進方策 |
全体計画を勘案して、次年度が観測システム整備の最終年度であると考えている。そうでなければ、継続した良好な観測データは取れないし、なにより、大規模野外実験では実験装置設定の後、観測データが”馴れる”までの時間を考慮する必要がある。よって、次年度の最優先項目は、引き続き、観測体制整備であり、その目標は、観測体制整備完了である。 当然、データアーカイブの整備、既存・順次取得データの解析、モデル開発を含む数理解析技術の高度化は、これまで通り行っていく。
|