研究領域 | アプタマー生物学の創成 |
研究課題/領域番号 |
22H05037
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 滋賀医科大学 (2023-2024) 国立研究開発法人理化学研究所 (2022) |
研究代表者 |
橋本 翔子 滋賀医科大学, 創発的研究センター, 特任准教授 (50632890)
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研究期間 (年度) |
2022-05-20 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
35,620千円 (直接経費: 27,400千円、間接経費: 8,220千円)
2024年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2023年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2022年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | 神経細胞死 / 神経炎症 / タンパク質間相互作用 / 神経変性疾患 / アプタマー |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病等の神経変性疾患における神経細胞死誘導には、神経炎症(ミクログリアやアストロサイトなどのグリア細胞の活性化)が深く関与している。神経炎症から神経細胞死に至るまでには、さまざまなタンパク質同士の相互作用が行われる。本研究では、タンパク質間相互作用を自在に制御できるアプタマーを使って、神経炎症から神経細胞死に至る過程や、神経細胞が細胞死誘導性の神経炎症から身を守るしくみを解明する。
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研究実績の概要 |
神経変性疾患における神経細胞死誘導において、神経炎症の関与が重要視されている。神経炎症と神経変性をつなぐ因子として、CAPON(C-terminal PDZ ligand of nNOS)が同定された。CAPONは、神経炎症下において錐体細胞内に蓄積され、nNOS(neuronal nitric oxide synthase)との相互作用が亢進されることで神経細胞死を誘導すると考えられる。一方で、相互作用がどの程度まで亢進すると神経細胞死に至るのか、また、低レベルの相互作用下においてどのように細胞死を防いでいるのかはそのメカニズムは不明である。本研究では、神経炎症下においてCAPON-nNOSの相互作用を活性化する機構を明らかにするとともに、CAPON-nNOS相互作用を制御するアプタマーを駆使してCAPON-nNOS相互作用による細胞死を抑制するガーディアン分子・機構を解明する。2022年度は、1.CAPONノックアウトマウスを用いた遺伝子発現プロファイリングにより、CAPONがかかわる細胞死誘導機構の解析。2.CAPON-nNOS相互作用を制御するアプタマーのスクリーニングに用いる培養細胞による評価系の構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CAPONが神経細胞死誘導に関与していることを明らかにしている。しかし、CAPONがどのような遺伝子発現誘導に関与してするのかはほとんどわかっていない。そこで、single cell RNA-seqによる遺伝子発現プロファイリングにより、CAPONがどのような遺伝子発現に関わるのかを解析した。現在、データ解析中である。 CAPON-nNOSの相互作用を自在に操るためのアプタマー開発を行う。アプタマーの効果を細胞系で評価するため、CAPON-nNOSの相互作用を評価するための細胞系の構築を行った。
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今後の研究の推進方策 |
初代培養神経細胞を用いて、CAPONによる細胞死誘導機構の解析を行う。Single cell RNA-seqの結果と照らし合わせることで、CAPONがどのような遺伝子発現に関わることで細胞死誘導をするのかを解明する。 CAPON-nNOSの相互作用を制御するアプタマーを細胞へ導入し、導入細胞における遺伝子発現を解析する。nNOSとの相互作用がCAPONによる細胞死誘導に関わるのか否か、細胞死を誘導/抑制するのかを明らかにする。
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