研究領域 | 筋肉トランススケール熱シグナリング |
研究課題/領域番号 |
22H05055
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
山澤 徳志子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (00282616)
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研究分担者 |
村山 尚 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (10230012)
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研究期間 (年度) |
2022-05-20 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
27,560千円 (直接経費: 21,200千円、間接経費: 6,360千円)
2024年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 熱シグナリング / 悪性高熱症 / リアノジン受容体 / 顕微解析システム / カルシウム |
研究開始時の研究の概要 |
本計画研究A03班は、体温上昇を数分で起こすモデル動物を用いて、生体分子レベルで生じるナノ空間の発熱が、細胞小器官、細胞、臓器、個体レベルでの温度と機能に与える影響(特に悪影響)を、A01-02班のツールを利用しながら、熱産生器官である筋肉において明らかにする。
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研究実績の概要 |
本計画研究A03班の役割は、A01班、A02班のツールを利用して、熱シグナルの破綻が生命システムに及ぼす影響、生理的意義を追求することにある。熱と密接なかかわりのある悪性高熱症(MH)・熱中症を対象に、細胞内・生体内における生体分子の熱感受性や熱発生を顕微イメージングで明らかにし、その影響を生理学的に突き詰めるとともに、得られた知見に基づいた治療戦略を目指す。 本年度はMHモデルマウス骨格筋細胞の熱暴走仮説の検証を行った。MHモデルマウス、および、WTマウスから採取した短趾屈筋をマイルドな酵素条件で処理して、神経筋接合部(NMJ)が保持されている単離骨格筋細胞を得た。これらの熱感受性を、光熱刺激法と蛍光Ca2+指示薬による蛍光観察を組み合わせた顕微解析法で定量評価系を確立した。また、細胞内のCa2+の上昇が実際に温度上昇を引き起こすか否かを明らかにするために、A01班の蛍光温度計色素(ERthermAC)とCa2+蛍光指示薬をMHモデルマウスのヘテロ細胞に適用し、イソフルラン麻酔投与時、細胞内温度と細胞内Ca2+濃度の変化を単一細胞において同時に測定し、イソフルラン麻酔投与時に、細胞内温度と細胞内Ca2+濃度がいずれも上昇することを確認した。すなわち、イソフルラン麻酔で引き起こされる悪性高熱症を、単一細胞レベルで再現することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究計画である「悪性高熱症(MH)モデルマウス骨格筋細胞の熱暴走仮説の検証」を遂行してその成果を論文(Journal of General Physiology, 2022)で報告した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の大きな変更は予定していない。当初の研究計画に沿って次年度も研究を進める。
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