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発達とその障害における行動変容と広域脳動態の解明

計画研究

研究領域行動変容を創発する脳ダイナミクスの解読と操作が拓く多元生物学
研究課題/領域番号 22H05158
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅲ)
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

石田 綾  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームディレクター (40424171)

研究期間 (年度) 2022-06-16 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2025年度)
配分額 *注記
95,420千円 (直接経費: 73,400千円、間接経費: 22,020千円)
2025年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2024年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2023年度: 22,230千円 (直接経費: 17,100千円、間接経費: 5,130千円)
2022年度: 30,030千円 (直接経費: 23,100千円、間接経費: 6,930千円)
キーワード脳発達 / 発達障害 / 行動変容 / 広域脳活動 / シナプス / ネットワーク / 大脳 / 小脳
研究開始時の研究の概要

発達に伴う行動変容は広域脳ネットワークに支えられるが、その実態については未解明な点が多い。本研究では、発達を支える広域脳動態の時空間変化を全脳イメージングにより捉え、発達障害モデルマウスでのネットワーク変化を同定し「発達変容ネットワーク」と「障害感受性ネットワーク」を人為的にシフトする方法を考案する。また、Rett症候群モデルマウスでは行動介入により発症を軽減できるとの報告を踏まえ、広域脳動態と行動変容の関係を明らかにする。多元データ解析についてはA01山川・A02中江と、解剖学的解析についてはA01 井上と連携し、脳発達を支える行動変容生物学に新たな変革をもたらす。

研究実績の概要

発達に伴う行動変容は広域脳ネットワークに支えられるが、その実態については未解明な点が多い。本研究では、発達を支える広域脳動態の時空間変化を全脳イメージングにより捉え、「発達変容ネットワーク」と「障害感受性ネットワーク」を同定し介入方法を考案することを目的としている。
運動時の脳活動を測定するためには、マウス頭部を回転棒(ローターロッド)上で固定し、安静時、自発歩行時、強制歩行時の3条件で1光子広視野イメージングを行う計画である。本年度は回転棒からロータリーエンコーダーを介して回転速度を計測するための実験系のセットアップを行った。また、歩行と連動した視覚入力をマウスに与え、より自然な歩行運動を促すために、Bonsai(BonVision: Lopes et al, eLife 2021)を利用しバーチャルリアリティ(VR)と組み合わせた実験系を構築した。イメージング、歩行、VRを同期し、取得したカルシウムシグナルから体動によるノイズを除去した上で、運動に誘発される神経活動の変化を検出することが可能となった。
また行動解析、解剖学的解析を含めた多次元データ解析について領域内の連携を進めている。行動解析についてはA01中江班に協力いただき、独自に開発した全自動行動装置(Operant House)内で撮影した動画を用いてDeepLabCut解析を行い、マウスの自発的行動パターンを無作為で抽出する系を立ち上げている。また、解剖学的解析についてはA02井上班に協力いただき、組換え狂犬病ウイルスによるトレーシングを用い、病態モデルマウスの皮質間シナプスを全脳レベルで解析している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

バーチャルリアリティー内での歩行時に皮質の神経活動を広い範囲で定量することが可能となり、今後必要な実験系が構築できたため。

今後の研究の推進方策

これまでに構築した実験系を用い、発達障害モデルマウスの大脳皮質ネットワークにおける変化を捉える。また、小脳と大脳を同時にイメージングすることを目的とし、AAV、トランスジェニックマウス等、カルシウムセンサーの導入方法について条件検討を進める。さらに、生後発達による変化を捉えるため、生後10日から21日まで異なる週齢のマウスでイメージングを行う計画である。幼若マウスの頭部固定方法を検討し、データを取得する。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 特集 シナプス Ⅰ.シナプス発生:形成と成熟 単一遺伝子疾患からアプローチする神経発達障害2023

    • 著者名/発表者名
      石田綾
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 74 号: 1 ページ: 23-26

    • DOI

      10.11477/mf.2425201634

    • ISSN
      0370-9531, 1883-5503
    • 年月日
      2023-02-15
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Dissecting the mechanisms of behavioral changes in developmental disorders2023

    • 著者名/発表者名
      Ito-Ishida, Aya
    • 学会等名
      The 1st International Symposium of “Biology of Behavior Change”
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Understanding cortical dynamics that underlie behavioral changes in developmental disorders2022

    • 著者名/発表者名
      Ito-Ishida, Aya
    • 学会等名
      学術変革A 『行動変容生物学』第1回領域会議 東京
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 発達期の行動変容を支える新規メカニズムの解明2022

    • 著者名/発表者名
      石田綾
    • 学会等名
      次世代脳 合同シンポジウム2022: 神経回路研究の新潮流
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 発達障害の理解にむけて:分子と行動をつなぐアプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      石田綾
    • 学会等名
      第63回日本視能矯正学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Understanding the pathogenesis of Rett syndrome from multiple perspectives2022

    • 著者名/発表者名
      Ito-Ishida, Aya
    • 学会等名
      RIKEN CBS-KIST BSI Joint Symposium
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [図書] 精神医学領域の論文を読みこなすキーワード100!2023

    • 著者名/発表者名
      鬼塚俊明編著 石田綾 (分担著者)
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      新興医学出版社
    • ISBN
      9784880028866
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-06-20   更新日: 2025-06-20  

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