研究領域 | 植物の挑戦的な繁殖適応戦略を駆動する両性花とその可塑性を支えるゲノム動態 |
研究課題/領域番号 |
22H05175
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
木下 哲 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (60342630)
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研究分担者 |
遠藤 真咲 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (40546371)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
103,350千円 (直接経費: 79,500千円、間接経費: 23,850千円)
2024年度: 19,760千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 4,560千円)
2023年度: 19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2022年度: 20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
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キーワード | イネ / 胚乳 / エピゲノム制御 / エピジェネティクス / インプリンティング / エピゲノム / インプリント遺伝子 / 両性花 / エピゲノミクス / ゲノムインプリンティング / 種間交雑 |
研究開始時の研究の概要 |
育種や園芸の分野において種間雑種を得ることは重要である。そのため様々な方法論が試みられてきている。そのうちの一つには、異種間交雑で種子形成不全を起こす組み合わせの片方の親の倍数性を操作し種の障壁を打破する方法が長年経験的に使われてきている。本研究では、その分子機構にインプリント遺伝子が関与しているという作業仮説を検証する。
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研究実績の概要 |
植物の胚乳では、自殖を優先する仕組みに加え、時には柔軟に他殖を許容しゲノムの多様性を増大させる仕組みが存在する。これまでに、生殖的隔離を示すイネ属の異種間交雑において、片親のゲノム倍加によりゲノムバランスを復帰させ、発芽可能な種子を得ることに成功している。予備的な検証により、通常遺伝子はこの仕組みに殆ど寄与しておらず、インプリント遺伝子の発現変動がオス・メスのゲノムバランスを決定していることが判明している。本研究では、胚乳におけるオス・メスの対立遺伝子の発現とエピゲノム情報を解析することで、ゲノムバランスの分子実態解明を目的としている。現在までに、インプリント遺伝子の時系列解析を進め、持続的にインプリントされるクラスと時期特異的に発現するクラスに大別してエピゲノム情報解析を進めた。その結果、父性インプリント遺伝子は二つのクラスにH3K27me3のレベルの違いが、母性インプリント遺伝子にはDNAメチル化のレベルにおいて持続的、時期特異的インプリント遺伝子の両者に違いがみられた。さらには、シングルセル(核)解析を進め胚乳発生の詳細を解析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画は概ね予定どおり進捗しているため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度までに得られた知見に基づき、さらなる胚乳発生解析をシングルセルレベルで行う。さらにはシングルセル解析を時系列を加味すること、正逆交雑も含めることでセルタイプ毎のインプリント遺伝子の同定を進める。
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