研究領域 | 光の極限性能を生かすフォトニックコンピューティングの創成 |
研究課題/領域番号 |
22H05197
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 東京理科大学 (2022, 2024) 東京大学 (2023) |
研究代表者 |
長谷川 幹雄 (2022, 2024) 東京理科大学, 工学部電気工学科, 教授 (50358967)
成瀬 誠 (2023) 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20323529)
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研究分担者 |
堀崎 遼一 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (20598958)
内山 和治 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70538165)
長谷川 幹雄 東京理科大学, 工学部電気工学科, 教授 (50358967)
成瀬 誠 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20323529)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
210,730千円 (直接経費: 162,100千円、間接経費: 48,630千円)
2024年度: 46,540千円 (直接経費: 35,800千円、間接経費: 10,740千円)
2023年度: 35,490千円 (直接経費: 27,300千円、間接経費: 8,190千円)
2022年度: 24,050千円 (直接経費: 18,500千円、間接経費: 5,550千円)
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キーワード | フォトニックコンピューティング / 光コンピューティング / 意思決定 / 強化学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,意思決定・強化学習機能を光によって実現するメカニズムを探求するとともに,応用システムの開拓に取り組む.これまでの研究は,単一のエージェントが多数のスロットマシンから当たり台を素早く正確に見つけ出すバンディット問題を対象にしていたが,現実の応用では,多状態対応を含めた様々な境界条件の充足が不可欠である.そこで本研究では光カオスや光の量子性に見られる光の特徴を活用し強化学習をスケールさせる新原理の検討を含めた高次機能化を研究する.さらに,動的環境への瞬時適応が必須な通信システムへの応用展開を検討する.
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研究実績の概要 |
本研究は、意思決定・強化学習機能を光によって実現するメカニズムを探求するとともに、応用システムの開拓に取り組む。これまでの研究は、単一のエージェントが多数のスロットマシンから当たり台を素早く正確に見つけ出すバンディット問題を対象にしていたが、現実の応用では、多状態対応を含めた様々な境界条件の充足が不可欠である。そこで本研究では光カオスや光の量子性に見られる光の特徴を活用し強化学習をスケールさせる新原理の検討を含めた高次機能化を研究する。さらに、動的環境への瞬時適応が必須な通信システムへの応用展開を検討する。 当該年度においては、光を用いた強化学習の基本構造とその原理を検討し、さらに、学習メカニズムの協力的意思決定、無線通信などへの応用展開について検討を進めた。具体的には、量子ウォークを用いたバンディッドアルゴリズムの構築、ナノフォトクロミズムに基づいた強化学習アルゴリズムの開発、さらに、光意思決定の無線通信システムにおけるリソース割当問題への応用などを行い、多くの研究成果を挙げている。無線通信応用では、主に、非直交多元接続(Non-Orthogonal Multiple Access, NOMA)における無線リソース割当、および、ペアリングのアルゴリズムを開発している。大規模なNOMAに適用可能とするために、並列レーザカオスディシジョンメーカーを応用した。Massive MIMOのBeam Alignmentの研究では、レーザカオスや量子ウォークの応用を検討しており、複数のアルゴリズムを開発している。計算機シミュレーションにより、提案手法の有効性を示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
光を用いた強化学習アルゴリズム、ナノフォトクロミズムに基づいたアルゴリズムの開発、さらに、無線通信システム応用などにおいて多くの研究業績を挙げており、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
光意思決定、強化学習に関しては、これまでに、レーザネットワーク、レーザカオスディシジョンメーカー、量子ウォークを用いたアルゴリズムの開発を進めてきたが、それぞれの方向での理論と応用の研究を進めながら、ナノフォトクロミズムなどを用いた新たな強化学習の探索を行なっていく。さらに、応用面においては、NOMA, MIMOなどさまざまな無線通信システムにおける意思決定問題を対象として検討し、従来技術では困難な問題の解決を目指していく。
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