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巨大化学空間の効率的探索を目的とする自動合成ロボットシステムの構築

計画研究

研究領域巨大化学空間学の創成:数億種類の未知化合物から有用化合物を選び出す学理の確立
研究課題/領域番号 23H03810
研究種目

学術変革領域研究(B)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅱ)
研究機関北海道大学

研究代表者

長田 裕也  北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任准教授 (60512762)

研究分担者 辻 信弥  北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任准教授 (30873575)
秋山 世治  北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任助教 (50894581)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2025年度)
配分額 *注記
46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
2025年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2024年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2023年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
キーワード自動合成 / 自律合成 / 不斉合成 / ベイズ最適化 / 自動合成ロボット / 自動分析 / ヘテロ元素 / 化学空間
研究開始時の研究の概要

人類が手にした化学物質は元素の膨大な組み合わせ(巨大化学空間)のごく一部に過ぎず、未踏の領域を多く残している。本提案では、巨大化学空間を効率的な探索を目的として、自動合成ロボットシステムの構築を行う。具体的には、自動合成ロボットに対して種々の分析装置を直接接続し、自動的な合成、生成物の構造確認及び物性測定を連続して行い、自動実験の結果について情報科学/理論化学用いて解析することで、自律的に目的とする性質を有する新規化合物を創出するシステムの開発を目指す。

研究実績の概要

化学反応によって生成されるさまざまな化学物質は、医薬品や機能性材料として現代社会において不可欠である。これらの化学物質は、日常生活の質の向上や多くの産業分野での技術革新に寄与している。しかし、人類がこれまでに発見または利用している化学物質は、元素の可能な組み合わせ、すなわち巨大化学空間のごく一部にすぎない。この巨大化学空間には多くの未踏の領域が存在し、これらの領域の探索は今後の科学技術の進展にとって重要な課題である。この課題に取り組むため、本提案では自動合成ロボットに様々な分析装置を直接接続し、自動的な合成プロセスと共に生成物の構造確認及び物性測定を行い、効率的な化学空間の探索方法を確立することを目指している。この取り組みにより、新たな化学物質の発見が加速され、より多くの化合物が利用可能となることが期待される。本年度の研究では、多様な構造を有するターゲット分子について自動合成ロボットを用いて合成し、さらに連続して超臨界CO2クロマトグラフィーにおける保持時間を測定することで、化合物の構造と保持時間の相関についてデータを得た。本学術変革領域内の共同研究を通じて情報化学的アプローチを活用することで構造から保持時間を予測する機械学習モデルを構築した。さらに、遷移金属触媒反応における反応条件の自律的最適化についても検討を進め、自動合成、自動分析および、ガウス過程回帰を用いた新たな反応条件の提案を行うことに成功した。今後、種々の化学変換における反応条件の自律的最適化に挑戦する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究では、遷移金属触媒反応における反応条件の自律的最適化についても検討を進め、自動合成、自動分析および、ガウス過程回帰を用いた新たな反応条件の提案を行うことに成功した。これらの要素技術を組み合わせることで、化学反応条件のクローズドループ最適化について予備的な検討ができる環境を整えることが出来た。世界的にみても、このような技術環境を保有しているグループは非常に限られており、おおむね計画通り順調に研究が進展しているものと考えている。

今後の研究の推進方策

今後の研究について、反応条件の自律的最適化について重点的に検討を進める予定である。特に、変化させるべき条件の多い遷移金属を用いた触媒反応について、計算化学を活用しつつ自律的に条件を最適化するためのシステムの構築を行う。また、自動合成と自動物性測定を組み合わせることで、目的とする物性を有する化合物を自律的に合成するシステムについても検討を進める予定であり、特に蛍光発光を示す化合物群について重点的に検討を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 5件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 自動合成ロボットと情報科学及び理論化学を活用した反応/新材料の開拓2024

    • 著者名/発表者名
      長田裕也
    • 学会等名
      東海コンファレンス2023 in 岡崎 デジタル技術の活用による実験科学研究の動向とアカデミア研究の未来
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 有機合成化学における実験自動化を志向した情報科学とロボットの活用2024

    • 著者名/発表者名
      長田裕也
    • 学会等名
      日本化学会第104春季年会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 自動合成ロボットと情報科学及び理論化学の融合に基づいた新反応・新材料探索2024

    • 著者名/発表者名
      長田裕也
    • 学会等名
      日本化学会第104春季年会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 有機合成化学研究における実験自動化ロボットの活用2024

    • 著者名/発表者名
      長田裕也
    • 学会等名
      第71回応用物理学会春季学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 自動合成ロボットと情報科学及び理論化学の融合に基づいた新反応/新材料の開拓2023

    • 著者名/発表者名
      長田裕也
    • 学会等名
      令和5年度Chemistry for Life science 研究会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [図書] マテリアル×機械学習×ロボット : 進化するマテリアルズ・インフォマティクス2024

    • 著者名/発表者名
      長田裕也 (分担執筆)
    • 総ページ数
      194
    • 出版者
      東京化学同人
    • ISBN
      9784807913480
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2025-06-20  

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