| 研究領域 | 生物鉱学の創成 |
| 研究課題/領域番号 |
23H03815
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| 研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小山 恵史 九州大学, 工学研究院, 助教 (90910638)
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| 研究分担者 |
Suyantara Gde・Pandhe・Wisnu 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70932367)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2025年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2024年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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| キーワード | 海洋性硫黄代謝微生物 / 海底熱水鉱床 / 資源処理 / バイオプロセス / バイオリーチング / バイオミネラリゼーション / バイオレメディエーション / バイオフローテーション / 海洋性硫黄代謝細菌 |
| 研究開始時の研究の概要 |
海水中での鉱物-微生物反応試験を通して、海洋性硫黄代謝微生物の産業利用を目的とした工学的な基礎実験を実施する。その際、これまで鉱業分野ではマイナーな手法である局所硫黄同位体分析や遺伝子発現動態分析、シンクロトロン分析を融合させることで、今まで明らかとされなかった鉱業試験系における微生物-鉱物間の反応機構の解明に取り組む。最終的には微生物学的情報と工学的情報を統合し,海洋性硫黄代謝微生物の産業利用性判断のための指標づくりを目指す。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、領域内で蓄積された理学情報の工学的出口として、資源処理分野における海洋性硫黄代謝細菌の用途を模索することを目的としている。二年度となる2024年度は、2023年度海洋性微生物の有用性が確認できた微生物浮遊選別(バイオフローテーション)以外のプロセス、特に微生物学的鉱物分解(バイオリーチング)および微生物学的鉱物化反応(バイオミネラリゼーション)に有用な海洋性微生物の探索に取り組んだ。 2023年度にバイオリーチングに有用な海洋性微生物の条件として、好酸性かつ重金属耐性を有する必要があることを示した。海洋環境において酸性かつ重金属が濃縮する条件は極めて限定的であり、海底熱水噴出孔周辺に限られる。そこで、領域内他班で入手した海底熱水鉱床由来の生物試料を提供してもらうことで、重金属耐性を有する好酸性の海洋性微生物、特に硫黄代謝細菌の培養に取り組んだ。種々の条件で培養を行った結果、海水程度の塩濃度環境で黄銅鉱などの銅鉱物から銅イオンが溶出し、生物毒性の高い銅ー塩素錯体を形成することで、微生物の生育が見られなくなることを見出した。そのため、微生物に対して低毒性の黄鉄鉱などの鉄鉱物を用いてバイオリーチングに有用な硫黄代謝微生物を探索し、そこから重金属耐性の特に強い微生物株を探索する方針で進めることとした。また、同生物試料を還元環境下で海水培地に添加し、バイオミネラリゼーションに有用な硫酸還元微生物の探索を実施した。中性pHでの培養ということもあり、より活発な微生物増殖を確認することに成功し、バイオミネラリゼーションに有効活用できる可能性を見出した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
バイオリーチングに有用な重金属耐性を有する海洋微生物の探索が難航しているものの、貧栄養環境である深海底において生育する微生物は低代謝に進化しており、増殖に比較的時間を要することは予想の範囲内である。一方で海洋性硫酸還元微生物の培養は順調に進んでおり、バイオミネラリゼーションに利用できる可能性を見出せているため、おおむね順調に進展していると判断する。
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| 今後の研究の推進方策 |
対象の鉱物を比較的生物毒性の小さい鉱物に変更し、海底熱水鉱床生物試料からのバイオリーチングに有用な微生物探索を継続する。また、本年度培養した硫酸還元微生物をバイオミネラリゼーションによる海水の浄化等に利用できないか試験を実施していく。
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