研究領域 | 活イオン液体の科学 |
研究課題/領域番号 |
23H03829
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西 直哉 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10372567)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
2024年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 活イオン液体 / 非水液液界面 / 卑金属 / 無電解析出 / ナノ構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、既存の液液二相系で実現できなかった卑金属ナノマテリアル群の無機化学合成を、活イオン液体|油界面を新たな活イオンリッチ反応場とする金属還元反応により達成する。この新たな非水液液界面における金属還元析出メカニズムを解明する。本研究によって固体基板フリー・添加剤フリーな卑金属ナノマテリアルの合成法を確立することで、具体的には、AlやMgのナノ構造を用いる新たな紫外プラズモンセンサーや、卑金属ハイエントロピー合金(HEA)ナノ粒子を用いる電極触媒への応用展開を展望する。
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研究実績の概要 |
【活イオン液体および油の検討】活イオン液体|油界面では、油へのイオン移動ギブズエネルギーの大きい疎油性イオンを構成イオンにする必要があるが、概して疎油性イオンはイオンサイズが小さく、隣接イオン間の静電相互作用引力が大きいため、融点が高い傾向にある。そこで、融点が現実的な範囲(<~100℃)にあり、かつ、構成イオンが疎油性の活イオン液体を広く探索した。その結果、Mgグライム系の高濃度電解液がMgを活イオンとして高濃度に含み、かつ、融点が低いことが分かった。またこの電解液がトルエンと良好な相分離挙動を示すことも確認した。トルエンに還元剤を加えた場合には、液液界面においてMgが還元析出できることを見出した。ただし還元析出に伴って液液二相系に中間混合層が生成した。反応場を理想的に二次元にするためには、さらに相溶性の低い液液二相系を探索する必要がある。他の活イオン液体として、還元耐性の高い4級アンモニウムのCl塩の検討を開始した。イミダゾリウム系イオン液体で見られたイオン液体イオン自体の還元分解が起こらないことを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の目標であった、相分離する活イオン液体-油二相系の探索とMgの還元析出が、どちらも良好に進行したため
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、活イオン液体|油界面におけるMg還元において、液液二相相分離と活イオン液体の還元耐性の観点から研究を進めていく。その成果を学会・論文で積極的に公表し、関連研究者からのフィードバックを得ていく。
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