研究領域 | しなやかさ生物学:生命はなぜ「しなやか」なのか? |
研究課題/領域番号 |
23H03858
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
片野坂 友紀 金城学院大学, 薬学部, 准教授 (60432639)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
36,660千円 (直接経費: 28,200千円、間接経費: 8,460千円)
2024年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2023年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | しなやかさ / 心臓 / TRPV2 / ノックアウトマウス / 骨格筋 / 合胞体形成機構 / 心組織 / 心筋細胞 / 細胞のしなやかさ / 細胞骨格 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓は、絶えず変化し続ける血行動態をしなやかにかわしてポンプ機能を維持する。本研究では、このような心臓のしなやかさは、心筋細胞間連絡(介在板)のフレキシビリティに支えられていると仮定して、TRPV2を『しなやかさメディエーター』と位置づけ、心筋細胞のしなやかさを維持するしくみを解明する。
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研究実績の概要 |
心臓は、絶えず変化し続ける血行動態をしなやかにかわしてポンプ機能を維持する。このような心臓のしなやかさは、心筋細胞の形や機能を変える高い環境応答能力はもとより、心筋細胞間連絡(介在板)のフレキシビリティに支えられている。申請者は、心筋細胞メカノセンサーTRPV2が、介在板構造や機能の調節を介して、心組織の合胞体機能と細胞の高いストレス応答能を制御することを示した(Katanosaka, Nat Commun 2014)。これらの実験的事実より、TRPV2を心臓の『しなやかさメディエーター』として位置づけ、心筋細胞の膜臨界場の形成を介した合胞体形成機構を明らかにすることを通して、心筋細胞のしなやかさを維持するしくみを解明する。本年度は、マウス新生児培養心筋細胞を用いて、介在板形成と細胞成熟がTRPV2依存的であることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心臓特異的なTRPV2コンディショナルノックアウトマウスおよびTRPV2欠損心筋細胞を用いて、心組織の合胞体機能の獲得および心筋細胞の形態・機能的成熟にTRPV2が必須であることを示したため。
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今後の研究の推進方策 |
心臓の機能的成熟に必須のT管膜形成や心不全発症時のT管膜崩壊について、脂質の組成変化の視点から、計画班間で共同研究を実施する。また、TRPV2に依存した心筋細胞の運動能と細胞骨格動態変化を解析する。
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