研究領域 | 炭素資源変換を革新するグリーン触媒科学 |
研究課題/領域番号 |
23H04915
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内山 峰人 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (10779680)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
39,520千円 (直接経費: 30,400千円、間接経費: 9,120千円)
2024年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2023年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 高分子合成 / ラジカル重合 / リビング重合 / 炭素-水素結合 / 不活性結合活性化 / 重合反応 / 光レドックス触媒 / 可逆的活性化 / 精密重合 / ビニルポリマー |
研究開始時の研究の概要 |
高分子合成において、分子量や立体構造などの一次構造を精密に制御することは優れた高分子材料を開発する上で重要であり、既存の重合法に加えて更なる精密重合法の開発が必要不可欠である。近年、触媒化学の発展により、従来不活性であった化学結合の活性化が可能となっており、高分子合成に応用することで精密重合化学の新たな展開が期待できる。本研究では、光エネルギーで駆動するグリーン触媒を用いた不活性結合からのラジカル生成に基づく精密重合の開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
高分子合成において、分子量や立体構造などの一次構造を精密に制御することは優れた高分子材料を開発する上で重要であり、既存の重合法に加えて更なる精密重合法の開発が必要不可欠である。近年、触媒化学の発展により、従来不活性であった化学結合の活性化が可能となっており、高分子合成に応用することで精密重合化学の新たな展開が期待できる。本領域研究では、光エネルギーで駆動するグリーン触媒を用いた不活性結合からのラジカル生成に基づく精密重合の開発を目的とした。 本年度は、主に、(1)電子移動を利用した酸素-ケイ素(O-Si)結合からのラジカル生成に基づくリビングラジカル重合の開発と、(2)PNNP四座配位子からなるIr錯体を光増感剤として用いたリビングラジカル重合について検討し、以下の成果を得た。(1)では、従来アニオン重合の開始剤およびドーマント種として用いられてきたシリルケテンアセタール(O-Si結合)に対して、酸化型の光レドックス触媒を作用させることで、炭素ラジカル種の生成に基づくメタクリレートの新規グループトランスファー型リビングラジカル重合を達成し、分子量の制御されたポリマーの合成が可能であることを明らかとした。さらに、本重合反応は光照射のON-OFFに鋭敏に応答し、重合反応を精密に制御可能であった。(2)では、PNNP四座配位子からなるIr錯体[(PNNP)Ir]に対して、可視光照射下、RAFT試薬としてトリチオカーボネートを組み合わせることで、アクリレートのリビングラジカル重合を達成した。従来、エステルや二酸化炭素の還元触媒として有効であった(PNNP)Irが、リビングラジカル重合の触媒としても有効に作用することを明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究とは異なる内容ではあったが、上記の(1)と(2)に関して、いずれも順調に進行し、良好な結果が得られたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も、上記の(1)および(2)について引き続き検討を続ける。さらに、従来活性化が困難であった結合に対して、光酸化還元触媒を用いた電子移動を利用することで、可逆的なラジカル生成反応を検討し、新たなリビングラジカル重合を達成する。とくに、ラジカル生成に高温が必要であったアルコキシアミン(C-ON結合)に対して、光酸化還元触媒を用いた一電子酸化還元反応により、可逆的にラジカル種を生成させることで、温和な条件下でのリビングラジカル重合を達成する。また、領域内での積極的に協創研究を行うことで、課題解決に取り組む。
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