研究領域 | タンパク質寿命が制御するシン・バイオロジー |
研究課題/領域番号 |
23H04925
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
鐘巻 将人 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 教授 (20444507)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
110,370千円 (直接経費: 84,900千円、間接経費: 25,470千円)
2024年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2023年度: 31,200千円 (直接経費: 24,000千円、間接経費: 7,200千円)
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キーワード | タンパク質寿命操作 / プロテインノックダウン / タンパク質分解 / デグロン / 発現制御 / ユビキチン化 |
研究開始時の研究の概要 |
鐘巻がこれまで開発・改良を重ねてきた、任意タンパク質の分解するAID技術は、人為的タンパク質寿命操作法として理想的な技術である。しかしながら、改良型のAID2を持ってしても、その分解特性に複数の課題がある。これらをAID2の技術的改良により克服し、タンパク質寿命制御の基礎研究における汎用性を拡大し、さらには臨床応用の可能性を開く。
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研究実績の概要 |
AID2をベースにしたナノボディ抗体を使って標的タンパク質を認識、分解誘導する、単鎖抗体AID2の開発を進めた。必要なコンポーネントを全てコードするall-in-oneプラスミドを作成し、GFPナノボディを利用して、GFP付加した複数のタンパク質の分解をテストした。その結果、比較的発現量が低いタンパク質であれば、90%以上を分解除去できることが明らかになった。さらにp53やRASに対する単鎖抗体を利用して、内在性のこれら因子を分解できることを見出した。 次にマウスでAID2を利用するために、受精卵を利用してROSA26座にOsTIR1(F74G)の導入を試みたが、うまくノックインされたマウスラインが得られなかった。そこで、ES細胞に導入する方法で進めている。mAID-GFPレポーターをROSA26に導入したマウスラインの作成は成功した。脳内分解に向けた分解誘導化合物のスクリーニングは、20種類近く新規化合物を試したが、5-Ph-IAAを超える分解誘導能をもつものは得られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は単鎖抗体を用いた改良AID2を細胞レベルで検証し、GFP付加タンパク質、p53、RASなどを標的に分解誘導に成功した。AID2のマウスへの応用に関しては、mAID-GFPレポーターを発現するマウスの樹立に成功した。
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今後の研究の推進方策 |
単鎖抗体AID2法を細胞レベルでより検証するとともに、線虫、マウスなど動物個体への応用をテストする。マウスに関しては、ROSA26座にOsTIR1(F74G)を導入したラインの確立する。脳内分解誘導用のリガンドに関しては、新規アナログをテストして検証する。
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