研究領域 | 予測と行動の統一理論の開拓と検証 |
研究課題/領域番号 |
23H04979
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 英彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60415429)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
131,950千円 (直接経費: 101,500千円、間接経費: 30,450千円)
2024年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2023年度: 22,750千円 (直接経費: 17,500千円、間接経費: 5,250千円)
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キーワード | 精神疾患 / 予測 / ヒト脳イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
理論や動物実験で示唆された予測情報処理がヒト脳でどのように行われているのか、また精神疾患では、どのような変容が認められるのかを検証する。標準的な3TfMRIに加え皮質脳波による脳活動の高時空間分解計測を用い、これを実現する。予測機構を持たない深層学習モデルを用い、脳信号と深層学習モデルの内部信号とを対比し、予測信号を分離し、予測機構に伴う情報処理の神経基盤を同定する。統合失調症や発達障害患者に対し同様の方法を適用し、精神疾患の症状が予測機構の異常の神経基盤を明らかにする。症状の回復前後の脳情報データも検討し、予測情報処理の見地から治療効果・回復のメカニズムも明らかにする。
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研究実績の概要 |
不明瞭な視覚刺激を入力した場合は、feedforwardでトップダウンの予測ができないディープニューラルネットワーク(DNN)では、明瞭な画像に補完することは困難であるが、不明瞭な視覚刺激を見ている最中の脳活動ではトップダウン信号により情報が補完されるため、明瞭な画像を脳活動から再構成が可能である。そこで、画像を見ている際の3T fMRIによる人間の脳活動から特徴量を抽出するデコーダーを作成し、画像認識のDNNの特徴量と比較した。この差を検討することにより、不明瞭な視覚刺激がどの程度トップダウン信号で補完されるか、つまり、間接的に予測信号の寄与を検討することが可能になった。この手法を健常者および統合失調症患者に応用した。、まだ、予備的な結果ではあるが、健常者と比べて、統合失調症では初期の視覚野の段階で代償的な補完が健常者より更新していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予備的な結果を説明するモデルをいくつか想定し、シミュレーションを行うのに時間がかかっており、論文化には至っていないが、おおむね順調と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後、シミュレーションを完了させ、論文作成に取り掛かり、統合失調症の視覚処理の予測機構の異常を論文としてまとめる。
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