磁気感応運動マシナリーの構造機能相関

• 研究領域: 運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性
• 研究課題/領域番号: 24117007
• 研究種目: 新学術領域研究(研究領域提案型)
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 生物系
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 福森 義宏 金沢大学, その他部局等, 理事 (60135655)
• 連携研究者: 田岡 東 金沢大学, 理工研究域自然システム学系, 准教授 (20401888)
• 研究期間 (年度): 2012-06-28 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 97,240千円 (直接経費: 74,800千円、間接経費: 22,440千円); 2016年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円); 2015年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円); 2014年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円); 2013年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円); 2012年度: 32,630千円 (直接経費: 25,100千円、間接経費: 7,530千円)
• キーワード: 磁性細菌 / 細胞骨格 / オルガネラ / アクチン / べん毛 / マグネトソーム / 地磁気 / 磁気微粒子 / 走磁性 / ベン毛 / 原核細胞 / ヘム蛋白質 / イメージング / 走査プローブ顕微鏡 / 細菌 / 分子モーター

研究成果の概要

磁性細菌は、ナノサイズの磁気オルガネラ「マグネトソーム」を用いて地磁気を感知し、地磁気に沿って遊泳する走磁性を示す。このような磁気感応細菌は、世界中の水環境中に広く分布しているが、その磁気感応機構の詳細は不明であった。本研究では、走磁性運動の定量化、生細胞イメージングによるマグネトソーム動態とべん毛回転運動の可視化と解析、高速原子間力顕微鏡による生細胞分子イメージングにより、MamK細胞骨格の機能解明を中心として、磁性細菌の磁気感応運動の分子機構を解析した。

研究成果

• [雑誌論文] A protein-protein interaction in magnetosomes: TPR protein MamA interacts with an Mms6 protein (2016)
  • 著者名/発表者名: H.V. Nguyen, E. Suzuki, Z. Oestreicher, H. Minamide, H. Endoh, Y. Fukumori, A. Taoka
  • 雑誌名: Biochemistry and Biophysics Reports 巻: ７ ページ: 39-44
  • DOI: 10.1016/j.bbrep.2016.05.010
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] A comparison of the surface nanostructure from two different types of gram-negative cells: Escherichia coli and Rhodobacter sphaeroides (2015)
  • 著者名/発表者名: Oestreicher Z., Taoka A., Fukumori Y.
  • 雑誌名: Micron 巻: 72 ページ: 8-14
  • DOI: 10.1016/j.micron.2015.02.001
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 高速原子間力顕微鏡を用いたバクテリアの生細胞イメージング (2015)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、福森 義宏
  • 雑誌名: 化学と生物 巻: 53 号: 5 ページ: 293-298
  • DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.53.293
  • NAID: 130005146577
  • ISSN: 0453-073X, 1883-6852
  • 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The structure of a deoxygenated 400 kDa haemoglobin reveals ternary- and quaternary-structural changes of giant haemoglobins (2014)
  • 著者名/発表者名: Numoto N., Nakagawa T., Ohara R., Hasegawa T., Kita A., Yoshida T., Maruyama T., Imai K., Fukumori Y., Miki K.
  • 雑誌名: Acta Cryst. 巻: D70 ページ: 1823-1831
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A magnetosome-associated cytochrome MamP is critical for magnetite crystal growth during the exponential growth phase (2014)
  • 著者名/発表者名: Taoka A., Eguchi Y., Mise S., Oestreicher Z., Uno, F., Fukumori Y.
  • 雑誌名: FEMS Microbiol. Lett. 巻: 358 ページ: 21-29
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Characterization of uncultured giant rod-shaped magnetotactic Gammaproteobacteria from a fresh water pond in Kanazawa, Japan (2014)
  • 著者名/発表者名: Taoka A., Kondo J., Oestreicher Z., Fukumori Y.
  • 雑誌名: Microbiology-SGM. 巻: 160 ページ: 2226-2234
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 磁性細菌オルガネラ「マグネトソーム」の構造機能相関の解 (2014)
  • 著者名/発表者名: 福森 義宏, 田岡 東
  • 雑誌名: 生物物理 巻: 54 ページ: 11-14
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] DnaJ-promoted binding of DnaK to multiple sites on σ32 in the presence of ATP (2014)
  • 著者名/発表者名: 3. A.Noguchi, A.Ikeda, M.Mezaki, Y.Fukumori, and M.Kanemori
  • 雑誌名: J.Bact. 巻: 196 ページ: 1694-1703
  • 査読あり
• [雑誌論文] Analysis of magnetotactic behavior by swimming assay (2013)
  • 著者名/発表者名: 1. S. Sakaguchi, A. Taoka, and Y. Fukumori
  • 雑誌名: Biosci. Biotech. and Biochem. 巻: 77 ページ: 940-947
  • NAID: 10031177578
  • 査読あり
• [雑誌論文] Purification and characterization of coacervate-forming cuticular proteins from Papilio xuthus Pupae (2013)
  • 著者名/発表者名: 2. M. Yamanaka, Y. Ishizaki, T. Nakagawa, A. Taoka, and Y. Fukumori
  • 雑誌名: Zoological Sci. 巻: 30 ページ: 534-542
  • NAID: 40019687033
  • 査読あり
• [雑誌論文] Analysis of Magnetotactic Behavior By Swimming Assay. (2013)
  • 著者名/発表者名: Shoutaro Sakaguchi
  • 雑誌名: Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry 巻: in press
  • 査読あり
• [雑誌論文] Single molecule imaging on living bacterial cell surface by high-speed AFM (2012)
  • 著者名/発表者名: Hayato Yamashita
  • 雑誌名: Journal of Molecular Biology 巻: 422 号: 2 ページ: 300-309
  • DOI: 10.1016/j.jmb.2012.05.018
  • 査読あり
• [雑誌論文] Synergistic binding of DnaJ and DnaK chaperone to the heat shock transcription factor σ32 assures its characteristic high metabolic instability: Implications for (2012)
  • 著者名/発表者名: Hirotaka Suzuki
  • 雑誌名: The Journal of biological Chemistry 巻: 287 号: 23 ページ: 19275-19283
  • DOI: 10.1074/jbc.m111.331470
  • 査読あり
• [学会発表] 磁性細菌Magnetospirillum magneticum AMB-1のべん毛回転運動の可視化 (2017)
  • 著者名/発表者名: 川村 想、高岡 裕太、田岡 東、中根 大介、西坂 崇之、福森 義宏
  • 学会等名: 2017年 生体運動合同班会議
  • 発表場所: 神戸国際会議場
  • 年月日: 2017-01-07
• [学会発表] The actin-like cytoskeletal protein MamK plays a role in positioning of magnetic organelles for bacterial magnetotactic motility (2016)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、福森 義宏
  • 学会等名: 第54回日本生物物理学会年会
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 2016-11-27
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] A new look at the nanostructure of the outer surface of living Proteobacteria using the high-speed atomic force microscope (2016)
  • 著者名/発表者名: Taoka Azuma, Zachery Oestreicher, Hayato Yamashita, Takayuki Uchihashi, Toshio Ando, Yoshihiro Fukumori
  • 学会等名: 4th Kanazawa Bio-AFM Workshop
  • 発表場所: KKRホテル金沢
  • 年月日: 2016-10-04
  • 国際学会
• [学会発表] アクチン様細胞骨格蛋白質MamKとそのATPase活性のマグネトソーム細胞内配置における役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 清河文子, 田岡東, 福森義宏
  • 学会等名: 第89回日本生化学会大会
  • 発表場所: 仙台国際センター
  • 年月日: 2016-09-16
• [学会発表] The actin-like cytoskeletal protein MamK and its ATPase activity play a role in the positioning of magnetosomes (2016)
  • 著者名/発表者名: A. Taoka, A. Kiyokawa, C. Uesugi, Z. Oestreicher, and Y. Fukumori
  • 学会等名: Magnetotactic Bacteria 5th International Meeting
  • 発表場所: Marseille (France)
  • 年月日: 2016-09-12
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 磁性細菌の遊泳運動—アクチン様細胞骨格の役割 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、福森 義宏
  • 学会等名: 第89回日本細菌学会総会シンポジウム「細菌の運動」
  • 発表場所: 大阪国際交流センター
  • 年月日: 2016-03-23
  • 招待講演
• [学会発表] 磁性細菌ゲノムに保存されたアクチン様細胞骨格蛋白質MamKによるマグネトソーム配置調節 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、清河文子、上杉知佳、福森義宏
  • 学会等名: 第10回日本ゲノム微生物学会年会
  • 発表場所: 東京工業大学大岡山キャンパス
  • 年月日: 2016-03-04
• [学会発表] 細菌のオルガネラ「マグネトソーム」の細胞内配置調節に関わるアクチン様細胞骨格蛋白質 (2016)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、清河文子、福森義宏
  • 学会等名: 生体運動合同班会議
  • 発表場所: キャンパスプラザ京都
  • 年月日: 2016-01-09
• [学会発表] 磁性細菌のマグネタイトの生合成と細胞質膜局在c 型シトクロムMamP の関連性の研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 江口友佳子、田岡 東、福森義宏
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会、第88回日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-02
• [学会発表] 生細胞蛍光イメージングを用いた磁性細菌のアクチン様細胞骨格MamKの機能解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 清河 文子、田岡 東、福森 義宏
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会、第88回日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] Protein interactions in bacterial organelle magnetosomes: TPR protein MamA interacting with N-terminal region of Mms6 (2015)
  • 著者名/発表者名: Nguyen Viet Hoang, Azuma Taoka, Emi Suzuki, Yoshihiro Fukumori
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会、第88回日本生化学会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 磁性細菌に特異的な細胞骨格蛋白質MamKによるマグネトソーム細胞内配置調節 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、清河 文子、上杉 知佳、福森 義宏
  • 学会等名: 2015 年度日本農芸化学会中部・関西支部合同大会
  • 発表場所: 富山県立大学
  • 年月日: 2015-09-20
• [学会発表] The high-speed atomic force microscope as a tool for examining living Escherichia coli cells (2015)
  • 著者名/発表者名: 1.Zachery Oestreicher, Azuma Taoka, and Yoshihiro Fukumori
  • 学会等名: 第12 回21 世紀大腸菌研究会
  • 発表場所: 琵琶湖グランドホテル・京近江
  • 年月日: 2015-06-05
• [学会発表] 生細胞蛍光イメージングを用いた磁性細菌のアクチン様細胞骨格MamKの機能解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、清河 文子、上杉 知佳、福森 義宏
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学津島キャンパス
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] マグネタイトの生合成における磁性細菌特有のc型シトクロムMamPの役割 (2015)
  • 著者名/発表者名: 江口 友佳子、見世 慎吾、田岡 東、福森 義宏
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学津島キャンパス
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] 脱窒と酸素呼吸に関する進化的考察 (2014)
  • 著者名/発表者名: 福森義宏
  • 学会等名: 第37 回分子生物学会年会シンポジウム「生命の起源・進化・本質」
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2014-11-25
  • 招待講演
• [学会発表] 高速原子間力顕微鏡（高速AFM）で「みる」バクテリアの細胞表層 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東、山下隼人、Zachery Oestreicher、福森義宏
  • 学会等名: 環境微生物系学会合同大会2014 シンポジウム「微生物を見る」
  • 発表場所: 浜松アクトシティコングレスセンター，静岡
  • 年月日: 2014-10-22
  • 招待講演
• [学会発表] Fluorescence live-cell imaging for visualizing the subcellular dynamics of magnetosomes (2014)
  • 著者名/発表者名: A. Taoka, C. Uesugi, Z. Oestreicher, K. Morii, A. Kiyokawa, Y. Fukumori,
  • 学会等名: 4th International Meeting on Magnetotactic Bacteria
  • 発表場所: Rio de Janeiro, Brazil,
  • 年月日: 2014-09-15
  • 招待講演
• [学会発表] 磁性細菌の磁気オルガネラに関与するアクチン様細胞骨格の機能解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 坂口祥太朗 他
  • 学会等名: ２０１３年 生体運動研究合同班会議
  • 発表場所: 広島大学東広島キャンパス（広島県）
• [学会発表] Functional Analysis of Actin-Like Cytoskeletal Protein MamK Associated with Prokaryotic Organelle Magnetosomes (2013)
  • 著者名/発表者名: Azuma Taoka 他
  • 学会等名: The 23rd CDB Meeting : Building multicellular systems form cellular cross-talk
  • 発表場所: RIKEN center for developmental biology (兵庫県)
• [学会発表] 生きた細菌細胞表層のナノオーダー構造解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東 他
  • 学会等名: 第86回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 幕張メッセ（千葉県）
• [学会発表] 生物磁気微粒子の生合成に関わるヘム蛋白質MamPの機能解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 江口 友佳子 他
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県）
• [学会発表] 高速AFMによる生きた原核細胞表面における分子動態イメージング (2012)
  • 著者名/発表者名: 田岡 東 他
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県）
• [学会発表] 磁性細菌の磁気オルガネラ形成に関わる細胞骨格MamKの重合特性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 島尻翔 他
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県）
• [学会発表] マグネトソーム局在タンパク質の機能解析のための走磁性測定方法の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 坂口 祥太朗 他
  • 学会等名: 第49回日本細菌学会中部支部総会
  • 発表場所: 金沢大学医学部十全講堂（石川県）
• [学会発表] 高速原子間力顕微鏡による細菌外膜構造の動態イメージング (2012)
  • 著者名/発表者名: 福森 義宏
  • 学会等名: 第49回日本細菌学会中部支部総会
  • 発表場所: 金沢大学医学部十全講堂（石川県）
  • 招待講演
• [学会発表] 原核細胞オルガネラ[マグネトソーム」に局在する新奇ヘム蛋白質MamPの役割
  • 著者名/発表者名: 江口友佳子ほか3名
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] マグネトソームアイランドにコードされるFysZ様蛋白質のキャラクタリゼーション
  • 著者名/発表者名: 森健太ほか3名
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] 脱窒細菌Paracoccus denitrificansの一酸化窒素還元酵素の精製と阻害因子の探索
  • 著者名/発表者名: 鶴ヶ崎慎太郎ほか2名
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [備考] 動物・微生物生理学研究室研究業績
  • URL: http://pronet.s.kanazawa-u.ac.jp/j/research.html
• [備考] 研究業績
  • URL: http://pronet.s.kanazawa-u.ac.jp/j/research.html