計画研究
学術変革領域研究(B)
超伝導量子回路は、高精度に制御・測定が可能な量子系として、情報熱力学のプラットフォームとして着目されてきた。この特徴を活かし、その集積性と高精度制御技術をさらに発展させることで、複数の量子ビットが協調して動作する量子熱機関を構成する。また、協調的に相互作用する多数量子ビット系に現れるDicke状態と呼ばれる量子もつれ状態の生成を行う。この状態は超放射・超吸収と呼ばれるコヒーレンスによってダイナミクスが加速される特徴を持っている。この加速を観測するとともに、熱浴との相互作用に対してこの加速効果を適用することで、量子熱機関の量子加速を実証する。