| 研究領域 | STED技術による生物と無生物をつなぐメゾスケール現象の動的解明 |
| 研究課題/領域番号 |
24H00836
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| 研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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| 研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
黒澤 俊介 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特任准教授 (80613637)
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| 研究分担者 |
小林 弘和 高知工科大学, システム工学群, 教授 (60622446)
東口 武史 宇都宮大学, 工学部, 教授 (80336289)
森田 大樹 宇都宮大学, 工学部, 助教 (50944667)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
82,420千円 (直接経費: 63,400千円、間接経費: 19,020千円)
2025年度: 26,910千円 (直接経費: 20,700千円、間接経費: 6,210千円)
2024年度: 29,640千円 (直接経費: 22,800千円、間接経費: 6,840千円)
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| キーワード | 軟X線 / STED / 発光体 / シンチレータ / レーザー / メゾリンク / 極端紫外光 / X線源 |
| 研究開始時の研究の概要 |
遺伝情報をもつものの無生物であるDNAがどのようにして生命活動を「支えて」いるのか、つまり無生物と生物の境界がどこにあるかを探るのに、「支えている」現場を動画で見れれば有用な情報が得られると期待した。非常に挑戦的ではあるが、そのための検出器とその検出器のための素材や解析方法を開発する研究である。
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| 研究実績の概要 |
「生物と無生物の境界線はどこにあるのだろうか」、そのような疑問を出発点に研究を進めると、1ns-1msの時間分解と0.1 nm-1 umの空間分解をもつ顕微鏡・「ビデオカメラ」が必要であることが分かった。そこで本研究ではあらゆる分野で見えなかったものを見えるようにする革新的な学問、「映像XX学」(XX=生物, 構造, など任意の学問)を創成することを目指した基礎研究を進めている。 このカメラの開発に向けては、生体内での活動を「生きたままの姿で観測(in vivo)」するために、透過性が高いX線での観測が求められている。X線を使った胸部レントゲンなどの手法では、その空間分解能が限られるため、その限界を超えるために本研究では、STEDと呼ばれる可視光では応用されている技術をX線に転用し、X線STED顕微鏡の実現への道筋をつける。本研究は主に3つの研究からなり、(i)適切なX線源の開発、(ii)X線を検出するための素子の開発、および(iii)検出したX線にSTED技術を応用するための装置の開発である。 当該年度には、前述の(i)についてはレーザーを用いた光源の動作試験に成功した。デブリフリー極端紫外線から軟X線源を駆動するkHzからMHzの繰り返しを有する励起レーザーシステムを構築し,出力特性を明らかにした。また,極端紫外線から軟X線源の真空系も構築し,レーザーパルスを入射することで斜入射分光器により10 nm以下の波長域の極端紫外線から軟X線のスペクトルを観測した。(ii)では、X線を光検出器で検出可能な可視光などに変換するような新しい材料の探索を行い、X線応答試験なども行うことができた。さらに材料合成法の検討なども行えた。(iii)では、X線STED顕微鏡に必要となる円環状の強度分布を持った光渦の多点化を実現し、昆虫の「複眼」に相当するような構造をとることができた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
現在までの本研究課題については、各項目、すなわち(i)適切なX線源の開発、(ii)X線を検出するための素子の開発、そして、(iii)検出したX線にSTED技術を応用するための装置の開発、すべてにおいて計画通りの進展がみられている。また、検出器開発に向けた素子開発とその評価体勢の充実など、検出器の組み立てに向けた計画以上の進展も見られている。以上のことから、当初以上のに進展していると判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続き、(i)適切なX線源の開発、(ii)X線を検出するための素子の開発、そして、(iii)検出したX線にSTED技術を応用するための装置の開発について進める。(iii)の多点化については、今年度まずq-plateを利用して単一の光渦を生成し、1辺10μm程度で反射のオンオフが制御できる微小鏡のアレイ構造を持つDMDを用いて反射分布を制御することにより多点光渦を生成した。ここで、生成精度の向上が課題であるが、今後の反射分布の最適化により向上が見込まれている。 研究計画については、(ii)担当の分担者について一身上の都合からの交代が2025年度初めに行われたが十分な引継ぎがされており問題ない。
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