計画研究
学術変革領域研究(A)
本研究では従来のπ結合とは異なる様式の結合であるπ型単結合を組み込んだπ共役骨格を創出し、分子機能を追究するための安定性向上および構造修飾に取り組む。π型単結合は、結合を形成する原子間にσ結合を伴わない結合であり、従来の単結合よりも長い結合距離、高いπ軌道準位、低いπ*軌道準位、ジラジカル性、柔軟な構造など際立った特徴を持つが、不安定であり、π型単結合が組込みこまれたπ共役骨格の物性や機能はほぼ未解明である。本研究では、π型単結合を基盤にした高度π分子体を創製し、本学術変革領域の目的の一つである「骨格複雑性の追究による新しいカテゴリーともよべる分子群の創出」を達成させる。