研究課題/領域番号 |
00F00311
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
舟橋 重信 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授
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研究分担者 |
LIU Shijun 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
LIU S.-J.
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超臨界二酸化炭素 / 配位子置換反応 / ポルフィリン / 溶媒効果 / 圧力効果 |
研究概要 |
金属錯体の超臨界二酸化炭素(scCO_2)への抽出効率を向上させ、実用的な抽出を遂行するには、超臨界二酸化炭素中における金属錯体の生成反応や配位子置換反応の平衡や速度を定量的に研究する必要がある。以下のように配位子置換反応の反応機構とコソルベント効果を明らかにした。 (1)scCO_2中におけるポルフィリンとβ-ジケトナト金属錯体との配位子置換反応の機構論的研究。 scCO_2中におけるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリン(H_2tpfpp)と[Ni(hfac)_2(H_2O)_2](hfac:ヘキサフルオロアセトナト)とのメタレーション反応の機構を解明した。このメタロポルフィリンの生成反応は、H_2tpfppと[Ni(hfac)_2(H_2O)_2]との間で会合体{[Ni(hfac)_2(H_2O)_2]・H_2tpfpp}が形成される前平衡があり、その会合体から[Ni(tpfpp)]が生成する2段階の反応で進行する。種々の温度と圧力下で反応速度を測定し、平衡定数と速度定数の温度および圧力依存性から、反応機構を明らかにした。 (2)scCO_2中におけるH_2tpfppと[Zn(hfac)_2(H_2O)_2]および[Zn(hfac)_2(CH_3OH)_2]とのメタレーション反応の機構とコソルベント効果の解明。 scCO_2中におけるH_2tpfppと[Zn(hfac)_2]とのメタレーション反応におけるコソルベント効果を明らかにした。配位不飽和錯体[Zn(hfac)_2]の内圏にH_2OやCH_3OHが配位し、配位子hfacの解離速度に影響を及ぼす。さらにコソルベント添加量の増大に伴って、H_2Oの場合もCH_3OHの場合も、第2配位圏でH_2OやCH_3OHが水素結合を形成して、反応性を著しく低下させる。これは、会合平衡定数の減少と、配位子置換反応速度の減少の両方の効果による。これらのコソルベントの効果は、抽出における溶媒効果を予見するものである。
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