研究課題/領域番号 |
00J00087
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
松本 創 岡山理科大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 金属材料 / ベーター型チタン合金 / オメガ(ω)相変態 / 焼入れω相 / 時効ω相 / 時効析出現象 / 電子顕微鏡内試料加熱その場観察 / 電気顕微鏡組成分析法(EDS法) |
研究概要 |
時効ω相の生成初期過程に関する分析電子顕微値学的研究 高強度ペーター型チタン合金の創製に、時効により析出した時効オメガ(ω)相粒子をその後の時効によりアルファ(α)相に変態させる加工熱処理法は期待できる.研究代表者らは時効ω相は焼入れによる焼入れω相粒子を核生成サイトにしていることを電子顕微鏡その場観察法により明らかにしている。しかし、焼入れω相を含む合金の時効ω相の生成時期、およぴ生成と成長機構については明らかになっていない。本研究では、323KにおけるTi-15Mo合金の時効ω相の生成挙動を電子顕微鏡内試料加熱その場観察法により直接観察し、かつ、一定時間時効毎にω相粒子およぴそれと隣接する母相のMo濃度をEDS法により測定した。時効の進行に伴うω相粒子の形状変化とMo濃度変化から、時効ω相の生成開始時期を考察した。その結果、以下のことがわかった。 1.323Kにおける時効の進行とともに、個々の焼入れω相粒子サイズは徐々に増加し、いくつかのω相粒子は36ks時効後から楕円形状に成長した。形状変化に着目すると、時効ω相の生成時期は36ks時効後から検証できた。 2.323Kにおいて25.2ks間時効から、ω相粒子のMo濃度の減少が始まり、その後36ksまで、Mo濃度は連続的に減少した。この結果から、323Kの時効による時効ω相は25.2ks時効から生成し、その後、連続的に成長する。 3.1、2の結果から、時効による時効ω相粒子の楕円形状への変化はω相粒子中のMo濃度の減少よりも遅れて始まることがわかった。時効ω相の生成時期を調査するのに、濃度測定による方が正確である、と考えられた。 4.時効ω相粒子は、個々の焼入れω相粒子から生成することがわかった。また、432ks時効まで、個々の時効ω相粒子は連続的に成長する傾向にあった。
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