研究課題/領域番号 |
00J00375
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山ノ内 裕子 九州大学, 人間環境学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ブラジル日系人 / エスニシティ / アイデンティティ / 文化人類学 / multi-sited ethnography |
研究概要 |
本年度は、これまでブラジル連邦共和国サンパウロ市の日系社会と、広島県福山市のブラジル人コミュニティの双方において実施してきた現地調査の結果をもとに、日本子ども社会学会と日本教育社会学会、そして九州教育学会の3学会の研究大会において、研究成果を口頭発表した。そして、『国際教育文化研究』『九州大学大学院教育学研究紀要』『九州教育学会研究紀要』の計3誌に投稿した。また、これまで行ってきた研究成果を踏まえて博士論文としてまとめ、2003年3月に九州大学大学院教育学研究科に学位請求論文として、『ブラジル日系人のエスニシティ形成に関する研究』を提出した。 同論文では、1908年から始まった日本からのブラジルへの移住と、1980年代後半から始まったブラジルからの国際労働力移動「デカセギ」によって生まれた、ブラジル日系社会「コロニア」と、在日ブラジル人社会という二つの民族共同体において、エスニシティが形成される過程を明らかにした。つまり、従来文化変容論の視点から「消滅していくもの」として描かれてきたブラジル日系人のエスニシティが、歴史的・社会的・政治的に重層決定されていると同時に、民族的他者との関係のなかで主体的に更新され、構築されていることを、multi-sited ethnographyの手法を用いて解明した。
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