研究課題/領域番号 |
00J01936
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金子 理奈 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 一酸化窒素(NO) / S-ニトロソ化タンパク質 / 翻訳後修飾 / 質量分析法 / ESI法 / MALDI法 / FAB法 |
研究概要 |
一酸化窒素(NO)は血管平滑筋の拡張をはじめ、アポトーシスの制御及び免疫応答といった多くのはたらきを有する分子である。NOがタンパク質のチオール基と結合したS-ニトロソ化タンパク質はこれらの作用発揮に関与する重要な翻訳後修飾分子である。現在までにヘモグロビンやカスパーゼなどがS-ニトロソ化されているという報告がある。S-ニトロソ化タンパク質の検出法としては従来、化学発光法やジアゾカップリング法が用いられていたが、これらはS-NOの結合を切断し、遊離したNOを定量する手法であるため、修飾タンパク質に関する情報(どのタンパク質のどのシステイン残基にどの程度)を得ることができない。以上の理由で、翻訳後修飾の直接検出に有効な質量分析法を用いて、実験を行った。 結果:1.エレクトロスプレーイオン化(ESI)を用いてS-ニトロソ化を検出することができたが、ノズル電圧を上げることでNOの脱離が起こるため、定量的解析には最小のノズル電圧を用いることが必要である。定量的解析ができているか判断するには、それぞれの多価イオンについてS-ニトロソ化イオンと非修飾イオンの量比を比べ、差がなければよい。 2.マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)では、S-ニトロソ化イオンは全く検出されず、NO脱離の後にマトリックス分子などから水素を獲得し、還元されることがわかった。脱離のメカニズムはまだ未解明であるが、S-ニトロソ化合物由来の吸収がない赤外波長のレーザーを用いても同様の結果だったことより、共鳴吸収によるものではないと考えられた。 3.高速原子衝撃(FAB)では、S-ニトロソ化イオンは一部残存するが、残りはNO脱離及び還元されることがわかった。 以上のことより、S-ニトロソ化の定量的検出にはESI法を用いることが必要で、しかもノズル電圧は最小に抑えなければならないということが判明した。
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