研究課題/領域番号 |
00J02704
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 真平 京都大学, 化学研究所, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 高分子ブラシ / 中性子反射率測定 / メルトブラシ / 相溶性 / ポリメチルメタクリレート |
研究概要 |
乾燥時の高分子ブラシ(メルトブラシ)が同種の高分子(マトリクスポリマー)と接するときの相溶性は、高分子の重要なバルク物性であるのみならず、複合材料などの相溶化の観点からも重要である。本年度は、"超高密度"ポリマーブラシのマトリクスポリマーとの相溶性の評価を行った。具体的には、重水素化ポリメチルメタクリレート高密度高分子ブラシを表面開始原子移動ラジカル重合法により調製した。得られた重水素化高分子ブラシの表面に、様々な分子量の通常の(軽水素化)ポリメチルメタクリレートを充分な厚さコートし熱処理を施した。そのときの重水素化高分子ブラシの構造を中性子反射率測定法により測定し、相溶性の評価を行った。以下のことを明らかにした。(i)従来の低密度な高分子ブラシでは、マトリクスポリマーの分子量がグラフトポリマーの分子量とほぼ等しい値で相溶したのに対して、高密度高分子ブラシの場合、マトリクスポリマーの分子量がグラフトポリマーの分子量の1/10以下にならないと相溶は起こらなかった。(ii)高密度高分子ブラシは、マトリクスポリマーの分子量の広い範囲にわたってマトリクスポリマーがブラシ層内にほとんど侵入していない構造を形成していることがわかった。これは、従来の低密度な高分子ブラシでは見られない新しい構造である。以上のように、メルトブラシの相溶性と言う観点からも、高密度高分子ブラシの性質は従来の低密度な高分子ブラシとは大きく異なることを明らかにした。
|