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砂粒の間隙に生息する海産線虫類の、移動と分散に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 00J02813
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生態
研究機関京都大学

研究代表者

伊谷 結  京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2000 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード線虫 / Meytersia Japonica / RAPD / 種分化 / AMOVA / 海洋分子生態学
研究概要

本研究では、地理的に隔離されている問隙性線虫類Meyersia japonicaの、2km離れた2個体群間で、遺伝的交流がどの程度行われているかを、各個体群に属する複数個体の遺伝的組成の類似度に基づいて分子生態学的側面から明らかにすることが目的である。これまでの研究の成果により、2個体群では遺伝子交流があり、光学顕微鏡レベルでの表現型が異ならないことが明らかになっていたが、遺伝子交流の頻度とタイミングを高い精度で推定するために、前年度に引き続き、2個体群から採集をおこない、RAPD(Random amplified polymorphic DNA)法により個体群内および個体群間での変異を解析した。その結果、本年度には中規模の台風が南紀地方を通過したにもかかわらず、2個体群間の遺伝距離が昨年度以前に比べて有意に小さくなることはなく、昨年度以上に遺伝子交流が増大した証拠は得られなかった。砂粒間のすきまに生息する間隙性の線虫類は、浮遊幼生期を持たないこと、砂粒の深層に生息し、粘着性物質を分泌して砂粒に身体を固定することから、極めて移動能力に乏しいと考えられたが、本研究から、受動的ではなく自発的な移動分散のメカニズムを有していることが推測された。今後の研究により、分散に関する生態学的・行動学的知見を得ることができれば、線虫類の移動分散研究のモデル生物として本種を用いることができるだろう。また、昨年度までに得られた南西諸島産の資料について、資料を解析した結果、Meyersia属の線虫は得られず、本属の分布が生物地理学的にも興味深いことが明らかになった。これらの結果をまとめ、現在、国際誌への投稿論文を準備中である。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 白山義久, 伊谷結, 村上知里, Adrianov, A.: "多様性の創出機構"月刊海洋. (号外)29. 46-52 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 伊谷結: "海の百不思議"東京書籍. 2 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2024-03-26  

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