研究課題/領域番号 |
00J03653
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高木 慎二 京都大学, ウイルス研究所, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | p73 / p53 / Wnt / β-catenin |
研究概要 |
これまでに我々は、p73スプライシングバリアントめ一つであるp73βが、がん抑制遺伝子産物p53とは逆にWnt/β-cateninシグナルを活性化することを見出した。この活性化にはp73βの転写活性化能を必要としたため、p53では転写誘導されない、p73β特異的な標的遺伝子が存在することが予想された.そこで、アデノウイルスベクターを用いてp73βを培養細胞内に発現させ、LacZを発現させたコントロール細胞との間で遺伝子発現の違いをSuppression Subtractive Hybridization法を用いて検索した。その結果、p73βによりmRNAの発現が誘導されるいくつかのcDNAを単離した。Northern Blot法による解析から、その中にp53では発現誘導されずp73βでのみmRNAの発現が誘導される遺伝子が存在することがわかった。この遺伝子産物が、Wnt/β-cateninシグナルを活性化するかどうかについてレポーターアッセイ法を用いて検討したが、活性化が認められなかった。しかしながら、この遺伝子産物はp73に依存したアポトーシスに重要な役割を果たしていることがわかった。 上記研究と共に、肝がんで変異が多数認められるWnt/β-cateninシグナルに関する研究にも着手した。Wnt/β-cateninシグナルの阻害因子であるキナーゼNLKは転写因子TCF/LEFをリン酸化することが知られる。我々は、NLKがそのキナーゼ活性とは非依存的にWnt/β-cateninシグナルを阻害することを見出した。また、NLKによるTCF/LEFのリン酸化が、TCF/LEFのタンパク質安定性に影響を及ぼすことを明らかにした。
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